谷 好通コラム

2007年08月30日(木曜日)

2007年08月30日(木) 1719.どうも調子が悪い

何日もこのコラムを書かない日が続いた。
久しぶりか、あるいは初めてのことだ。

 

他に書かなくてはならないことがあって、何日か書けなかったのは事実だが、
そうでなくても書かなかった日もあった。

 

書こうと思わなかった訳ではなく、
書かなくてはという気持ちが、
書きたいという気持ちにつながらなかったのだと思う。

 

このコラムだけのことではなくて、
今までは「○○○をしなくては。」という気持ちが、
「○○○をしたい。」という気持ちにストレートにつながったのに、
不意に「やっても仕方ない」という気持ちが入り込んで、
逆に「しない。」という選択を心のどこかでしているのだと思う。
それが、どういうことか自分でも解らないが、
何が何でもやろうという気力がどこかへ失せてしまっていることは事実だ。

 

自分の能力に限界をひしひしと感じているのは、
物事を自分の持っている想定のスピードで進めることが出来ないからだろう。
放っておけば壊れる事が目に見えていることに、
着手するどころか誰も気が付かないことに、
言いようのない無力感を感じ、
それをどうにかしようという自分が、空回りする姿を、もう一人の自分が見ている。

 

自分でやってしまえばいいのだが、
自分でやってしまうと、これからも自分でやることになり、
そんなことがどんどん膨れ上がっていくと、自分の持っている小さな能力の限界にぶつかって、
かえって出来ないことになってしまうので、
自分でやるのをやめると、やっぱり進まない。
そんな焦燥感を持つのは、今回が初めてではない。
会社が大きくジャンプしようとする時、きまって襲われる負のイメージだ。

 

自分が新しい段階にみんなを引っ張りきれない時に、
必ず感じる焦燥感だ。
解っているのだが、これがなかなか抜け出せない。

 

どこかで転機を自分で作らなくてはならない。
そうは思うのだが、
自分の寿命を考えたり、生き方を考えたりすると、
もう一度踏ん張ってこれを乗り越えていくより、
そろそろ自分の能力と運命を見切る時期なのかと、考えてしまったりもする。

 

情けない話だ。
まだたった55歳で自分の寿命を考えたりするのは、情けない話だ。
しかし、今まで身近で元気であった動物が立て続けに死んで行き、
動かなくなって、やがて硬くなっていく様を見、
自分も生き物であって、必ず死を迎える動物の一つでしかないことを目の当たりにすると、
自分が不老不死であるかのような発想は違うということを思ってしまう。
たかがペットの死で、だらしなく悲しむものではないが、
その姿に自分を重ねて見るようになったのは、
「私の人生はあと何年なのだろう。」と考える歳になったことは間違いない。

 

ここしばらくの情けない我が心境を正直に書いて、
ここからまた、新しい出発点とする。

 

いつまでしょげていても仕方がないのだ。

 

 

今年の6月、ドイツからやってきて私たちと一緒に沖縄に行ったドクターピッチから、
自分が撮った写真をCD-ROMに入れて、数百枚も送ってくれた。
私と同じ年代であるはずのドクターピッチは、
元気いっぱい、好奇心満々、体力バリバリの超元気オジサンなのです。
私も体力は彼の十分の一もないが好奇心と気力だけは負けないはずだ。
元気を出さなくてはならない。

 

ドイツ人が見た日本

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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