谷 好通コラム

2008年02月11日(月曜日)

1843.働かなくなった杉浦君?

杉浦君は快洗隊に入ってからもうすぐ5年になる。
チーフ時代が長かったが、
去年の10月(9月?)、東海店で念願の店長になった。

 

それから東海店の実績はうなぎのぼりで、
11月が前年対比147.5%
12月は前年対比139.1%
1月も前年対比137.1%で、全快洗隊の中でもトップクラスの上昇率だ。
原因はいくつかある。
杉浦君が店長に赴任する直前、
待合室の中が「ゴム臭かった」ことが解決して、
お客様が店内で待ってくれるようになったことは大きい。
また、看板が「洗車屋 快洗隊」から
「コーティングショップ快洗隊」になったことも大きい。
浜崎君など他にも力のあるスタッフが加わったことも大きい。
しかし、ただそれだけではない。
やはり杉浦君が店長になったことが大きいことは違いない。

 

しかし、
杉浦君は、東海店の店長になって、チーフの時よりも洗車に直接手を出さなくなった。
彼は店長になって、いい気になって働かなくなったのか?

 

いえいえ、そんなことはない。
杉浦君は快洗隊の中でも優れた働き者として定評があり、
放っておけば、いつまでたっても黙々と車を洗い、磨き続けるスーパーマンなのだ。
昼飯抜きでいつまででも働く。
誰に聞いても、彼のことを悪く言うものは一人もいない。
陰(かげ)日向なく率先して働く信頼できる人間である。

 

その彼が、店長になってから洗車に手を出している姿が減った。
特に忙しい時は、
スタッフたちに仕事の指示をしながら動き回っていることの方が多い。
電話が鳴ればすっ飛んでいく。
お客様がコーティングの相談に来れば、一生懸命説明している。
そしてほとんどの場合、獲得する。
フィールドが混雑して何台も作業待ちの車がいても、
待合室の中でお客様とニコニコしながら話しをしている場面もある。
現場だけを見ていると
「こらっ、お客様の車がこんなにたまっているじゃないか、
お前もそんなところで長話なんかしとらんと、とっとと出て来て、早く車を洗わんかい!」
と言いたくなってしまう場面だ。
「クソ忙しい店をほったらかしにして、暖かい待合室でお客様と長話してラクしている」
そう見えてしまう場面でもあるのだ。

 

それは、私が、お客様の”数をさばく”傾向のあるSS経験が長かったからなのかもしれない。
いや、SSでも車検などの商談の場合、同じような光景があるはずだ。
特に純然たるサービス業である洗車業では、
サービスマンの手が必要であって、
その手を減らして商談に時間を使うのは、かなりの無理が必要となる。
だから余計に「とっとと出て来て、早く車を洗わんかい!」となるのかもしれない。

 

 

しかし今、快洗隊では「ダイヤモンドキーパー」とか「アクアキーパー」など
5万円とか、大きい車で鏡面加工までやれば10万円以上もする非常に高価なコーティングを
たくさんのお客様に買っていただいている。
高い技術力が必要で、付加価値が高く、必然的に価格も高い。
このような商品の販売が多いと生産性も高まって、経営的にも助かることになる。
店舗の経営には生産性の高い商品の販売は採算を大きく左右するものであって、
絶対に欠かせないものだ。

 

ところで、お客様の立場として、
このような商品を買う場合、どうなのだろうか。
やはり十分な説明をしてもらって、
十分に納得してから買いたいと思うのではないだろうか。
何年ぶりかで買った高価な新車にコーティングをかける場合も多い。
あるいは、大切な大切に乗ってきたお車に、
お化粧直しで大枚をはたいてコーティングを施工する場合もあろう。
いずれにしても5万円~10万円以上の買い物はお客様にとっても大きな買い物だ。
ましてやコーティングなどの商品は「物」ではないので、
目の前にその付加価値が形で存在するわけでもなく、それがどれだけの効果があるのかは、
自分の前で説明している店舗のサービスマンの言うことを信頼するしかないのだ。

 

お客様がその商品説明を聞いている時に、
担当のサービスマンが忙しくなっているフィールドの方が気になって、
チラチラと視線を外に向け、上の空で説明をしたらどうだろうか。
そのスタッフの気持ちは分かるが、
少なくとも納得した説明を受けたと思うことはできないだろう。
当然、買うことはない。
フィールドがどんなに忙しくても、
高い商品についてせねばならない説明は、
きちんとしなければ絶対に買っていただけないのだから、
お客様が納得するまで、キチンとお話をさせていただくしかないのだ。

 

といっても「比較的安い洗車とか室内清掃を放っておいても、高い商品の説明をしろ。」
と言っているわけではない。
洗車作業を受けているお客様も、
商品説明を受けているお客様も、同じお客様だということなのだ。
そして、
洗車作業をしているのも、商品説明をしているのも、同じ仕事であるということだ。
そして、
高い付加価値を持った高価な商品の説明は、
やはり店長がベストであるだろう。
そして、店長は店長としての仕事をすべきであり、
経営的にも重要な商品の説明をいい加減にし、
みんなと一緒に洗車作業をやりたがったりしたならば、
それは、店長としての仕事をいい加減にしていることに他ならない。

 

店長の仕事とは、最も高い効率で店舗を動かし、
最も多くのお客様に、最も大きな満足を感じていただくことなのだから、
自らが、その肝心な仕事をおろそかにして、
みんなと一緒に、みんなと”同じように”、作業をしていたのでは
その人は店長の仕事をしているとは言えないことになる。

 

しかしそれはもちろん悪意からではない。
真面目な人であり、部下思いの人こそがそんな罠にはまりやすいことがある。

 

洗車の作業をする姿が減った杉浦君は、
結果として素晴らしい実績を上げているのだから、
たぶん店長として、立派にその本来の役割を果たしているのだろう。
一に接客。二にコントローラー。三に作業。

 

では具体的にどうすればいいのか。それは快洗隊のノウハウであり、
軽々しくは公開できないのでご勘弁を。

 

ただ言えるのは、
それが店長の仕事とはいえ、
そのことによって、「ラクしよう」と心の底で思っていたら、
そんなズルは直にスタッフに見破られ、支持を得られなくなるし、指示が有効でなくなり、
店は大した混雑でもないのにコントロールできなくなって、崩壊する。
そんな店長は、ダメな店長であることは間違いない。

 

「店長から洗車の作業をする姿が減る現象」は、
店長としての仕事をしている現象でもあり、「ラクしている」現象とは似てはいるが、
まったく違う正反対の現象なのである。
少なくとも杉浦君はスタッフから支持され、彼が出す指示が有効に動いている。

 

杉浦君の洗車をして働く姿は減ったが、
働かなくなったのではなく、
店長としての仕事で大いにもっと働いている(はず)姿なのである。!(^^)!

 

 

東海店の杉浦店長。ただいま絶好調である

 

 

東海店にて、国松課長は一段とたくましくなった。

 

 

昨日の雪があって、午前中はパッタリであった快洗隊も
午後からは大忙しであった。
なのに、
今日は午後から県内の快洗隊を8軒回ろうかと思ったが、
NAVIのビックスで名古屋高速がまだ通行止めのしるしになっていたので、
5軒回っただけで、夕方引き上げることになってしまった。

 

 

 

刈谷店の店長、村藤君。
絶対にサボるのが大嫌いな男である。

 

 

店長代理の土井君

 

 

シフト表がひとつのポイントです。

 

 

昼からやっと知立店もエンジンがかかってきたようだ。

 

 

安城店に行ったら、年末のように混雑していた。

 

 

最後に鳴海店。私はここの純水快速ドライブスルーのひたすら愛好者である。

 

 

こいつは絶対に店長的ではない。
かわいいだけである。

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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