谷 好通コラム

2008年02月24日(日曜日)

1854.変わらぬ「もつ煮込みうどん」

事業は、大きくなることを目指すのは宿命なのだろう。

 

事業とは、社会に対して付加価値を提供し、
その付加価値の作り出すために使った社会的資本(経費)の量よりも
提供した付加価値の量(社会の評価の量)が大きければ、黒字経営となる。
つまり、作り出した付加価値(収穫であり、加工、流通、サービスなど)が、
それに要した経費(人件費であり、開発費、設備費、広告費、光熱費など)よりも、
大きければ、黒字経営であり、
使った社会資本より提供した付加価値の方が大きいので、
社会に貢献したことになる。
その逆に、提供した付加価値の量が、
使った社会的資本(経費など)よりも小さければ、
赤字であり、無駄に社会的資本を使ったということになって、
大きい意味で言えば、社会に損害を与えたことになる。

 

だから、社会に対して貢献した事業は、社会が必要としているので世の中に残り、
生み出した黒字は留保金となって新たな資本となり、事業が拡張する方向で投資される。
逆に赤字、つまり大きな意味で社会に損害を与えた事業は社会から不要とされる。
つまり、縮小するか、
違った付加価値を作り出せなければ遠い将来であれ、いずれは無くなる。

 

だから、社会には赤字会社はいなくなり、黒字会社だけが残る。
黒字の事業は留保された資本を事業が拡張する方向へ投資するので、
社会に残っている事業、
つまり今ある事業は、すべて拡大する方向に進む。
すなわち、事業のすべてが拡大する方向に向いているのは宿命とも言える。
(作り出した付加価値>使った社会資本)=黒字=新たな資本発生=拡大へ投資=拡大。
(作り出した付加価値<使った社会資本)=赤字=縮小orなくなる。

 

問題は、事業が作り出している付加価値の意味が、
時代の流れの中で変わっていく事だ。
事業自らが生み出している付加価値が、相対的に縮小している時、
自らが作っているはずの付加価値の量が減って、
使っている社会的資本(経費)よりも小さくなっていることに気がついてはいても、
変わっていく世の中を、認めることが難しいのは
仕事熱心な事業者が陥りやすい性(さが)のようなものか。

 

その付加価値が真に今の社会の求めるものならば、
その付加価値よりも大きな社会資本(経費)を使うという「無理」をしなくても、
その付加価値は「売れる」ものなのではないだろうか。
「無理」をしないと「売れない」のならば、
その付加価値の量に対する認識において、「売る側」と「買う側」にズレがあるのだろう。
今持っている付加価値を作り出すエネルギーを、
新たな方向へ向けることも今必要なことなのではないだろうか。

 

 

そんなことを考えた。

 

 

 

昨日、晴れた名神高速を進み、米原から北陸道を進むと雨が降り始め、
山に入る手前のSA.で、雨に霰(あられ)が混じり始めた。

 

 

その夜から富山では雪になり、それでもそれほど気温が下がらず多くは積もらなかったようだ。

 

「お父さんらしい男」が作った家。
小さくはあるが、工夫がいっぱいしてあって、それはそれは住みやすそうで、いい家庭になるだろう。

 

 

富山インターから市街地に入ってしばらく、
いつもの店で「もつ煮込みうどん」を食べた。食べ終わった後もあとを引くうまさで、
富山に行ったらぜひ食べたいもののひとつ。
とにかく、ものすごく”うまい!”のである。

 

 

40人ほどがびっしり座る狭い店内はいつも満員で、大繁盛である。
「うまさ」という付加価値は、時代の流れの中でもそう変わるものではない。
この店は、味さえ変わらなければ、何十年も繁盛を続けるのであろう。
そういう意味では、うらやましい限りである。

 

 

北陸道は、突然、雪が吹雪いたり晴れたりと落ち着かない天気であった。、

 

 

福井の山間部では激しく吹雪き、このあと、とうとう「事故で通行止め」。
今回の北陸はなかなか難儀であった。

 

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