2008年06月12日(木曜日)
1940.志しを高く持ちたい
私の志が高いというわけではない。
しかし、志は常に高く持っていなければと思っている。
私が23年前にガソリンスタンド1軒で独立した時、
とりあえず思っていたことは、いつか何軒かのガソリンスタンドを持って、
家族として安定した生活を得たいと思っていた。
それが目的であり、目標でもあった。
しかし、ガソリンスタンドを多店舗経営しようと思ったら
そこで行われる商売総額の2倍以上の資産を持っていないと、
担保の問題とかがクリアできず、
裸一貫で独立した自分では元々土地を持っているわけでもなく、
頑張っても、ある程度の件数のスタンドしか持てないと理解した。
独立して5年目ぐらいのことだったろうか。
2軒目のスタンドを自前で持った時の資金的な苦しさを経験してやっと解った。
ならばと、洗車・コーティングの商売にシフトして行ったのだが、
それからも、簡単に企業として成長できたわけではない。
今考えてみると、
あのころの会社には目的がなかった。
だから、目指すべき目標もなかった。
あるのは、自分と自分の家族の生活を向上して安定したいだけで、
お客様も、社員も、そのためのものであったような気がする。
会社は自分のためのものであって、みんなのためでも、お客様のためでもなかった。
それが、洗車・キーパーなどの販売に伴って、
販売相手の店舗がビジネスとして成功しなければ、
自分のビジネスも成功しないことがよく分かって来て、
相手のためを真剣に考え始め、技術や洗車ビジネスのノウハウを伝え始めたら、
相手の商売もうまく行き、自分の商売もうまく行くことを体験として知った。
自分の商売は、相手の商売がうまく行くことで初めてうまく行く。
店舗は、お客様の満足があって初めてその商売がうまく行く。
特に私たちの営業のように業務用の商品だけを扱っているビジネスでは、
ビジネスの相手の商売のためを真剣に考えて行動することでそれがCSとなり、
相手の店舗の成功を自らの喜びとした時に、
社員スタッフのESにも結びついた。
10年前に快洗隊の1号店として刈谷店を立ち上げてからは、
お客様の車にプロのキレイさを提供することによって
お客様が喜んでくれることを一心に考えることによって、
お客様のCSを実現し、従業員のESにもつながることを知った。
会社は社長個人の為にあるのではない。
自分の家族で運営している家内企業であるうちは、
会社は社長とその家族のものでもあり、
会社の経営の目的は社長とその家族の生活であればいいし、
その結果がお客様に受け入れられるものであれば、その会社は存続しうるのだが、
社員が出来、増えてくると、
また、お客様が増えて、会社の活動の結果が社会的な意味を持ってくると、
会社の活動そのものが、社員のためであり社会のためにあるようになる必要がある。
会社の目的が個人のためだけにとどまっていると、
会社としても体をなさなくなってくる。
それはあくまでも個人事業であって、法人としての会社ではない。
相手のためになることをするによって、
相手からその付加価値に応じた代償をいただける、のが「仕事」である。
仕事とは相手のためになることを行動することである。
それが代償という形で自分のためになってくるのであって、
仕事とは自分の側から見ての損得勘定だけでいちいち考えていると、
仕事が、その本来持っている意味を失ってしまうので、
必ず相手から拒否される。
会社を経営する者として、
会社とは、社員のための会社であり、
社会のための会社であることをきっちり自覚しなくてはならない。
そしてその活動が社員のためになり、社会のためになれば、
会社としての存続意義が生まれて、成功し、成長することが許される。
そしてその結果、経営者にその成果が配分される。
株式が社長個人の保有であろうと、社会に公開されたものであろうと同じである。
志というものがあるとするならば、
それは、あらゆる人、お客様に対してビジネスとして貢献し、
付加価値を提供し、
その結果、そのビジネスに関わった社員や、仕入先や、業者さん、
ビジネスの関わったすべての人たちに対して正しく貢献できた時、
その貢献の大きさによって、
より大きく社会から受け入れられる存在となって、つまり会社が成長し、
それが、結果として自分に配分されるものであることを
覚悟した上で、
仕事を実践することなのではないだろうか。
昨日、快洗隊の研修会を終え、
今日、急成長しているとても大きな会社の役員さんにお会いして、
その方の持っている姿勢に少なからず驚き、感銘し、
ビジネスとは、相手のためになること、貢献を実践することであり、
その結果が、たくさんの人から受け入れられ、成長し、
もっともっと大きな意義を持ちうること、
そして、より大きな成果を得られることを確信として持つにいたった。
志はいつも大きく高く持ちたい。
昨日から今日にかけての写真、何枚か。
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