2008年07月12日(土曜日)

1966.正しくないから成長する

「あなたは神に必要とされてこの世に生まれてきたのですよ。」
マザーテレサが、インドの街に行き倒れて死んでいく人に語りかけた言葉。
家族も何も無く、孤独で、極貧の中、絶望の内に死んで行く人にとって、
この言葉は唯一の救いの言葉であっただろう。
人は、自分がこの世から必要とされていず、
人からも必要とされていないと思うことが、一番の苦しみであり悲しみである。
人は決して一人では生きていけない。そういう生き物のようだ。

 

自分が精一杯やっていることに成果が出ず、
どうすればいいのか分からなくなってしまった時、
自分が必要とされていない人間であるという錯覚に陥ることがある。
決してそんなことはない。
精一杯やっていること自体に立派に存在意義があり、
成果は、その時の見方か、考え方か、行動の方向をちょっと変えることによって、
いつか必ず得られるもので、
精一杯やっていて、
問題を自分自身にキチンと問いかけることが出来る人は、
必ず、次なる正解を見つけることが出来るし、
必ず、成果を出すことが出来るものだ。
精一杯やらずに、
人のせいにしたり、自分を甘やかして怠ける人こそ
よほど問題が多い人であって、なかなか存在価値を作り出しにくい人なのだ。

 

人は、壁にぶつかったり、悩んだりするのが普通であって、
その度に、自分に限界を感じ、その度に新しい自分を見つけ、進歩していく。
自分は正しいとただ言い張って、今の自分の価値観に閉じこもると、
とたんに、人は成長しなくなる。

 

正解は今の自分の中にあることはなく、
自分が正しいとは限らないから壁にぶつかるし、悩むことにもなって、
今の自分が正しくはないのだから、人は成長できる。

 

成長が若くして止まる人は、その時の自分が正しいので、
壁にぶつからないし、悩むこともない。
だから成長が止まったのだ。

 

正しいから存在意義があるのではない。
正しくないから、成長するから、人は存在意義があり、ますますそれが大きくなる。

 

なんてことを、
布団の中で考えたら眠れなくなってしまった。
ここでぐっとビールを我慢するのがつらい。
すごすごと布団に戻ることにする。

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