谷 好通コラム

2009年02月13日(金曜日)

2136.オリバーカーンは名優だった

一昨日の夜、議論をしたのは、
世界的な知名人でありドイツの国民的英雄であるオリバー カーン氏を
CM映像とスチール写真に撮るにあたって、
「どんな表情であり、どんなポーズを撮るのか」ということであった。
あまりにもコマーシャル的なポーズは、
かえって全国のサッカーファンをがっかりさせることになり
CMとしての逆効果になるのではないか。
不自然なポーズをしてもらうことなく
オリバー カーン氏自身の表現で、
彼が持つ力強さと信頼感を自然に出してもらった方がいい。
そんな結論で一致した。
とにかく、彼の魅力を短い時間で100%引き出せれば大成功である。

 

撮影当日は、ミュンヘン市内は雪で道路が渋滞していた。
目的のスタジオはミュンヘン市内にある広大な公園、というより森の中にある。
日本で経験してきたスタジオの環境とはまったくイメージが違う。
スタジオ自体はあまり大きくはないが、
すべての設備が整った良いスタジオだと撮影スタッフが言っていた。

 

 

スタジオを見る。

 

 

スタジオ側から外を見る。

 

 

撮影のためのセットはすでに出来上がっている。

 

撮影スタッフは日本から5名、ドイツから2名。
少数であるが、屈指の精鋭である。
機材はドイツミュンヘンのスタジオ近くに撮影照明のメーカーがあって、
レンタルで調達している。
スタッフはすでに何日か前に現地に入り、
ずいぶんの苦労の末にここまで作り上げたらしい。
何気なくある物が、それぞれにこだわりを持って造られた労作だ。

 

 

スタジオの隣にはものすごくきれいな川が流れている。

 

 

オリバー カーン氏がやってきたのは渋滞のため少し遅れたが、
予定にまったく問題はない。
初めて会ったオリバー カーン氏は、存在感にあふれ、
強く透き通ったオーラが漂っている。

 

 

彼がスタジオに現われ、そばを通ると爽やかな風が吹き抜けた感じだ。

 

 

ムービーの江口監督と打ち合わせ。

 

 

打ち合わせをしながら、すでにポーズを取ってみたり、
かなり積極的な様子だ。

 

 

画面の中のオリバーカーン氏。
止まっている様に見えるが、画面の中では豊かな表情とアクションが繰り広げられ、
彼の考えで次々とそのセリフにも表現が加えられて、
撮影が驚くほどのスピードで進んでいく。
彼の表現の豊かさとスピードには撮影スタッフも驚いていた。
オリバーカーンは名優であったのだ。

 

 

撮影が一段落するたびに、モニターに再現された自分の姿を自らチェックし、
「何テイク目が良かった」と、納得する。

 

 

私の真横に来て、立たれるとその大きさと迫力にたじたじになる。

 

 

目のアップ。
まったくの濁りもなく透き通った目だ。
じっと見ていると吸い込まれそうな気がする。

 

 

ムービーの撮影が終わった。
2時間以上かかる予定であったが、わずか1時間で終わってしまったのは、
彼のカンの良さと、表現の豊かさのおかげである。

 

 

スタジオ内は禁煙。
外にある喫煙場所に私もタバコを吸いに出たら、
照明の名人とカメラ撮影の名人がおいしそうにタバコを吸っていた。
順調である。

 

 

昼食をはさんで、
次は、スチール撮影の番だ。
(ちなみにカーンは寿司が大好きだそうで、昼食においしそうに寿司を食べていた。)

 

 

スチール写真もペースが速い。

 

 

スタジオの傍らには、
カーンのマネージャーの愛犬「パウル(英語でポーラ)」がおとなしく撮影を待っていた。

 

 

スチール写真の撮影も一段落する。

 

 

みんなで一緒に、撮れた写真を確認する。

 

 

外はすっかり晴れ上がっている。

 

 

今度はカーンがアドリブで考えたポーズを次々と撮っていく。

 

 

撮影が始まってから約4時間後、すべての撮影が終わり、
くつろぐオリバーカーン氏とマネージャー。
三人のドイツ語を話せる日本人通訳さんたちと会話が弾む。

 

 

最後にオリバーカーン氏の自叙伝「ナンバーワン」をサイン入りでプレゼントされた。

 

 

これで長い時間と、たくさんの人が奔走した、
想像以上の苦労で準備したオリバーカーンの撮影が終わった。

 

日本に帰って、これが編集されるとどんな映像になるのだろう。
わくわくするような、ちょっと怖いような。

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    代表取締役会長兼CEO

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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