2009年02月18日(水曜日)
2140.CM仮編集が終わり、あともう一歩
昨日はCMの仮編集。
名古屋市内のスタジオで夜11時までかかった。
私たちはあらかたの仮編集が終わった午後3時からスタジオに行ったので
たいした時間ではなかったが、
スタッフの方々はけっこう時間をかけていたのだろう。
非常に上手く出来上がっていた。
時たま、彼らには時間の観念がないのではと思うことがある。
彼らはどんなに時間がかかっても、求めるものが出来上がるまで、
徹夜になっても当たり前のような顔をして、
決して「だいたいこれくらいでいい。」とはしない。
とことん細部にまでこだわって納得のいくまで作業を続ける。
私たちもかなり注文をつけた。
私たちも決して妥協はしない。
CMはわずか30秒、15秒のドラマだが、
それだけにその短い時間の中に必要なテーマを十分に表現しなければならないので、
何度でも、すべき要求はすべきものとして要求させていただく。
プロの仕事なのだから、素人が余り口を出すべきものではない。とは思わない。
そのCMを見るのは99%素人なのだから、
素人から見た視点が最も大切に決まっているので、
素人として、思ったこと、感じたことを遠慮などせずに言うべきだと思っている。
それは洗車とかコーティング、特に研磨などにも言えることで、
プロから見て正しいことでも、
お客様という素人が見て「きれいではない」と思えば、それはキレイではなく、
プロの自己満足がそこに表現されているだけとなる。
プロから見て必要だと思っても、素人から見て不必要なキレイさであって
そこに余分に費用がかかっているのであれば、それは無駄であることになる。
プロの仕事とは、同業のプロから見ての価値観ではなく、
それを見る視聴者が、よく理解できて、嘘のない正しい表現がされていることだと思う。
私達がお客様の視点で店を見て、お客様の価値観で商品を作り出すのと同じように、
テレビのコマーシャルでも、視聴者の視点からすべてを考えなければならない。
だから、私たちは、私の伝えたいことが視聴者に理解してもらえるのかどうか、
素人である視聴者の代表として、
素人としての意見を表現することになる。
CM制作のスタッフの皆さんはプロだから、それをよく理解していただいて、
いっぱいの要求を聞いていただけるのだ。
もちろん、私たちの要求の中に「売らんかな」の売る側の論理が入り込むと、
むしろ、CMとしては逆効果なので、
プロとして、逆に私たちをたしなめてくれる。
クライアントである私たちに、クライアントである私たちのために、
たしなめてくれるのだ。それがプロの仕事であろう。
私たちの仕事においても、
稀ではあるが、お客様の求めが、
お客様のお車のためにならず、
むしろ塗装を傷めるような事であるならば、
私たちはそれをきちんと説明してご納得いただいた上で、拒否する。
プロの仕事とはそういうものでなければならないと思う。
今、中部空港から仙台行きの飛行機に乗っている。
15分の遅れだそうだ。
プロの仕事はお客様を目的地に時間通り届けること、
だが、
それ以上にお客様の安全を優先すべきなので、遅れることを選択すべき時もある。
事故が起きては元も子もない。
私たちがドイツに行ってすぐ、
アメリカでボンバルディアDHC800-400が墜落した。
あの飛行機は、ターボポロップ・プロペラ機としては異例にスピードが出る。
静かだし、快適な最新鋭機だ。
しかし、日本でも脚が出ず胴体着陸をしたり、
これまでも色々と問題を起こしているのは、本当にこの飛行機大丈夫であろうか。
さすがに不安になってくる。
プロの仕事とは、
素人であるお客様のことを真に考えることなのだと思う。
それによってお客様をたしなめることが必要ならば、
あるいは、遅れること必要があるならば、
あるいは、拒否すべきであるならば、躊躇なく、そうすべきなのであろう。
昨日のプロたちは、
我らが素人の素人としての要求をよく聞いてくれ実現してくれた。
その上で、私たちの素人ならではの間違った要求をしっかりと拒否してくれた。
私たちは素人としての意見をいっぱい出して、
スタッフはそれを受け入れ、採用するもあり、毅然として拒否するもあり。
だから、今回のCM、とても良いものが出来ると思う。
いよいよ本編集は23日、
制作完了まで、あともう一歩である。
Posted パーマリンク