2010年01月26日(火曜日)
2411.やっぱり他人にはなりきれないな
事務所の電算課のサメちゃんは厳しい。
何に厳しいかって、タバコ吸いに極めて厳しいのだ。
事務所全体は禁煙になっているが、
多く使う会議室兼応接室は社内会議では喫煙OKになっていて、
タバコを吸わないお客さまがお見えになる時は大急ぎで換気と脱臭をする。
今の社会に逆行しているが、この会社は喫煙率が異常に高いのだ。
特に快洗隊と営業スタッフは喫煙率80%以上で、
店長会、所長会では室内がタバコの煙で濃霧になるほどだ。
希少な非喫煙者にとっての会議は、きっと煙地獄状態であろう。
そんな会議室のドアがちょっとでも開いていると、
タバコの臭いが事務所内に漏れるので、
サメちゃんがササっと走ってきて、ドアをバタンと閉める。
その素早さは神業のごとく。
そのサメちゃんに快洗隊のモニターをやってもらったらしい。
お客様になって、接客の感じや、待合室の環境をレポートしてもらったのだ。
岡崎店と岡崎上和田店、知立店、安城店の四軒。
そのレポートが実に素晴らしいのだ。
いつも私は「お客様目線で自分の店穂見なければならない。」と言い、
自らもお客様になりきったつもりで待合室に長時間座ってみたりして、
分かったような御託を言ってきたが、
今回のサメちゃんのレポートには完全に脱帽である。
私には分からなかったことが何十項目にわたって指摘してあった。
これは快洗隊の各店舗には貴重な意見であり、大変、参考になっただろう。
サメちゃんが指摘できて私には出来なかったのは、
それぞれに理由がある。
タバコの臭いについては事細かに指摘があったのは、
それはサメちゃんがタバコ大嫌い人間であるからこその指摘だが、
私はタバコ大好き人間なので、
すべての店舗においてタバコの臭いがあること自体知らなかった。
サメちゃんがケッペキーズ(潔癖)なのに対して、
私は自分でも嫌になるくらい気にならないタイプで、
自分の机の上のたぶん不要な書類の山は、今年の年末もまったく片付かなかった。
だから、スタッフのためのドアが半開きになっていても気にならなかったし、
床が意外に汚かったことにも気が付かなかった。
私は、男なので、男性が読むような漫画だけしかなくても、
女性用の漫画がないことに気が付かなかった。
私は快洗隊の商品についてよく知っているので、
サメちゃんのように受注時の商品の説明が分かりにくいことに気が付かなかった。
などなど。
いくら私がお客様目線になりきろうと思っても、
私には理解ではないこと、気が付かないことがいっぱいあることに改めて気が付いた。
私は、お客様の目線に立つことは出来る。
これは若干の訓練が必要だが、それほど難しいことではない。
しかし、それは、
私は、私のような人間がお客様であった場合の目線になれるだけで、
私とは好みが違い、嗜好が違い、価値観が違う他人の目線にはなれないから、
私とは違う人がお客様になった場合の目線には、どうしてもなれないということだろう。
私は私という種類の人間が持っている感性の中でお客様になることは出来るが、
私とは違う感性を持っている他人の立場でお客様にはなれない。
サメちゃんは玉ネギ、ネギ、ニラの類が大嫌いだが、
私はいずれも大好きだ。
お互い、ここの部分は絶対に理解し合えないことと、たぶん同じである。
自分の感性と相違っていても、
自分と違うから否定するのではなく、
相手の感性と価値観を、相手のものとして認め、受け入れなくてはならない。
それを分かっているつもりでも、
私にはネギがなぜ嫌いなのかどうしても理解できないので、
ネギ嫌いを「変だ」とするのは間違っているのである。
それを十分に分かった上で、
他人の意見を素直に聞いて、あらゆるお客様を理解しなければならないのだろう。
自分がお客様になった”つもり”だけでは、何も分かっていないのと同じなのだろう。
お客様を理解することとは、
他人の感性による他人の意見を、どこまで素直に聞けるかということだろう。
昨日の夜、キーパーと快洗隊のWebサイトについて、
貴重な意見と提案をいただいた。
とうに気が付いていたはずのことをいっぱい見逃し、気が付いていなかった。
人の意見を、きちんと、相手の立場、相手の感性、相手の価値観に立って聞けること。
これがいわゆる「客観性」を持つ能力と言えるのだろう。
いい勉強になりました。
快洗隊とスタッフ達は私にとって宝物です。
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