2010年12月16日(木曜日)
2680. 忘れ物と被害妄想は伝染するのか
二泊二日の東京出張が終わって名古屋に帰る新幹線の中。
東京は今、紅葉が真っ盛りで随所にきれいな紅葉がある。
これなら行楽地に行かなくても、都内の公園などに行けば十分に楽しめるだろう。
また高層ビルの間には必ず防火のために義務付けられている「緑地」が有って、
高い土地にあるだけに、それがたとえ義務としてであっても、
嗜好を凝らした「庭園」のような緑地に作ってある場合が多く、
紅葉が楽しめる季節には、あちらこちらに錦織を楽しむことができる。
それにしても、今日は朝からすごく寒かった。
やっと12月になった実感がやってきた。
もう十日もしないうちに本格的な「年末ラッシュ」がやってくる。
みんなドキドキするような気持ちでラッシュに向けて準備をしているだろう。
みんなの緊張感がひしひしと伝わってくるような気がする。
歯医者さんの順番を待っているような気持ちか。
あるいは大きな講演をする直前のような緊張感か。
そんな時、ほんのたまにしかないが「時間よ、止まれっ」と思うことがある。
歯医者さんにしても、講演にしても、
始まってしまえば、もう、
なるようにしかならない。
講演でも一生懸命に全力を出すだけで、
その結果は、やはり、なるようにしかならない。
みんなに一斉にやってくる年末ラッシュも、
やれるだけの準備をして、
しっかり、みんなと確認をして、
来るべき日を、淡々とみんなと一緒に迎えるだけ。
フィニッシュの大晦日が終わって、
みんなと達成感を分かち合う時を楽しみに、
みんなと一緒に、力を合わせて、全力を出す。
みんな仲間と一緒に、一体となって、がんばるのだ。
しかし、みんなが一体となってがんばるべき時に、
些細なことで不平不満をたらたらと口にするような者が
深刻な事態を発生させることがある。
皆が一緒にがんばっている時の
自分勝手な不平不満が、実は、伝染することがあるのだ。
仕事がつらい時、
つまりみんなが忙しい時、
誰もが全力を出してがんばっている時、
自分が、仕事がつらい時、
自分がつらいのを、誰かのせいにして不平不満を言い出す者。
典型的な自己都合型の被害妄想だ。
そんな自分勝手な不満を言う者は、
始末の悪いことに、自分を正当化するために「みんなに同調を求める」。
「誰彼がこんなことを言った。」
「あんなことを言った。」「約束を破られた。」
などともっともらしいことを言って、自分の正当性を主張する。
挙句の果てに、自分が皆を代表して言っているみたいなことを言い始める。
すると、不思議にそれに波長が合ったように、被害妄想が伝染することがあるのだ。
すると職場全体の空気が被害妄想的につらくなって、
力を合わせなければならない一番大切な時に、全体の力が最も低くなって、
一番大切な時期を台無しにしてしまうことがある。
残念だが、そういうことが稀(まれ)にある。
自分がそれほどつらいなら、
とっとと自分だけ逃げればいいのに、
それをせずに、他の者を巻き添えにして、みんなの仕事をぶち壊す。
皆ががんばらなくてはならない時に、
がんばることがいやな人、我慢できない人には、
他の人に伝染させ巻き添えにする前に、
とっとと逃がしてあげることが一番だと思っている。
らくにしてあげることが一番。
いなくなること、それが一番みんなのためになる。
いよいよ本番を迎える前の、嵐の前の静けさを感じさせる今、
大昔に、身近でそんなことがあったことを思い出した。
ちなみに昔のその年、大ラッシュの最中、
そんな者を逃げさせてあげたら、
ものの一時間で、ウソのようにみんなの気持ちが一致し、すごい力を発揮して、
大ラッシュが終わった大晦日の夜、大きな達成感をみんなで味わったことがあった。
・・・・・・
そんなネガティブな昔の出来事を思い出していたら、
今日一緒だった増田課長の車の中に、カメラを置き忘れたことを思い出した。
だから、せっかく撮った東京のところどころの紅葉写真も何もない。
ちなみに増田課長は、
その自分の車の中に財布を忘れたそうで大慌てしていた。
忘れ物ぐせは伝染するのかな、
二人揃って、・・。
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