2010年12月21日(火曜日)
2683.四つの一番:その1「交際費が日本一」
あるガソリンスタンド多数と他の事業を多角経営する会社が、
色々な理由で経営が苦しくなり、
銀行取引までが停止されるかという事態にまで陥って、
ガソリンスタンドの部門を切り離して大きな会社に事業を渡し、救済されたそうだ。
そんな状態になっている時の社員さんのモチベーションは下がり、
非常に難しい状態であったそうだ。
しかし、
大会社から出向されて経営責任者として派遣された人が代表取締役として
大胆な改革して敢行して、その会社を見事に再建された。
今では素晴らしい優良会社に大変身している。
その豪腕の経営者の方からお聞きした話。
「この会社に来て、二年間で4つの一番が出来た。」
まず「“交際費”が一番になった」
この方は、
まず、モチベーションが下がりに下がった社員さん達と
毎晩、トコトン飲んだそうだ。
それは、あらゆる社員さんとコミュケーションを持ったということ。
酒の席で腹を割って、本音としての社員さんの考え方や意見を聞き、
自分が味方であることを知らせ、不安を取り除き、
現状をしっかりと把握した上で、
自分の考え方と、これからこの会社をどのようにしていくのかを、
あらゆる社員さんと話し、話し合って、
この会社の方向と、行くべき目標を共通認識として持った。
経営者が社員を良く知ること。
そして会社のどのようなしていくのか、
経営者の考え方と意思を良く知ってもらうこと。
これは会社を経営するに当たって、まず、最初にすべきことなのだろう。
だから毎晩、飲んで、腹を割って話した。
心を閉ざしているであろう社員さん達と、毎晩、本音で飲み、話をした。
普通は社員と飲食をした場合、「会議費」で計上するが、
それも過ぎれば会議費とは認められない。
だから、経費として認められない「交際費」として大きな金額を計上したそうだ。
(交際費は、中小企業では年額400万円まで経費として認められるが、
資本金1億円以上の大会社では交際費は1円も経費として認められない。)
だから「日本一たくさん交際費を使った」とおっしゃったのだ。
しかしもちろん、
社員さんと「飲んだ」交際費なので、
しかも、ローカルでおいしい酒と料理がとっても安い地であるので、
その金額が本当に日本一であるわけではない。
「交際費が日本一になった」とは、
経営者が社員を良く知ること。
そして経営者の考え方と意思を良く知ってもらうこと。
その証と言える。
「四つの日本一」のまず一つ目だ。
たぶんこの代表取締役が毎晩飲んだその一人であろう方は、
自信にあふれ、素晴らしい目をしていた。
(弊社の永江君と)
この会社に伺ったその日の夜、
移動した果ての広島で、私も広島のみんなと飲んだ。
もちろん、お好み焼きである。
私はこのお好み焼きやさんのお兄ちゃんに気に入られてしまい、
「また、来いよ。」と言われると抵抗が出来ない。
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