谷好通コラム

2011年12月03日(土曜日)

2927. 俺っていう男は、バカですね

岡山国際サーキットでの練習日。

午前中に降った雨はやんでいたが、サーキットの路面はウェットでした。
サーキットもそうですが、
アスファルトというものは、
乾いているのと濡れているのでは、まるでグリップが違うのです。
よく高速道路で雨が降っているのに、
晴れの日と全く同じスピードで同じように運転する人がいますが、
それは滑ったことがないから分からないだけで、本当はものすごく危ないのです。

しかし濡れて滑りやすいサーキットは、私は得意なんですね。
ウェットは、おそるおそる走ってはいけないのです。

ストレートでエイヤっとアクセル全開でスピードを出して、
いつもより少しだけコーナー手前で、ドカンとブレーキを踏んでしまいます。
現代の車には自動スリップ防止のABSという機能があって、
ドカンとブレーキを踏むとABSが効いて
濡れた路面に対する最大のブレーキ効果を自動的に出してくれます。
それを信じてドカンとブレーキを踏んで、
十分にスピードが落ちたところで、アクセルを少し開け、
少しだけトルクを乗せると車の姿勢が安定するので、
(アクセルオフだと極端に不安定になる)
その状態での最大限の旋回速度で“スーッ”とコーナーを回ります。
コーナーの出口にかかったら、
ハンドルを少しずつ戻した分だけ、アクセルを踏み込んで行き、
ほぼハンドルがまっすぐに戻った頃にはまたガバっとアクセルを踏んで、
全開でスピードを上げて行きます。

だいたいこの繰返し。

なんか、
ずいぶん軽口をたたいていると思いませんか。
そうなんです。
少なくとも、今日の練習走行では、
同じクラスで、私のタイムが一番良かったのです。

それで、昨日は「今回が私の最後のレース」と重い気分だったのですが、
ちょっと結果が良かったので、もうご機嫌になっています。

男は、バカですね。
本当に、バカですね。