谷 好通コラム

2012年02月21日(火曜日)

2978.体の温度適応能力に低下ありか

大阪伊丹空港から札幌千歳空港に飛ぶ飛行機の中で書き始める。

 

機内は修学旅行の団体客もいてほとんど満席状態だ。
朝、ホテルのテレビの天気予報で、今日の北海道は猛吹雪になると言っていた。
すでにかなり荒れているようだ。

 

しかし、出発前に「天候調査の結果、千歳空港に降りられない場合・・・・」の
条件付運行であるとのアナウンスはなかったので、まだ飛行に問題は無いのだろう。

 

吹雪で問題になるのは「視程」だ。
「風」もよほどひどくなれば問題だが、
思ったより「風」での運休は少ない。
むしろ吹雪や霧の場合で視界が妨げられ、
目で見える距離「視程」が足りないとの理由で運休したりする場合のほうが多い。

 

現代は、レーダーや空港と飛行機の方位、距離、高度などを精密に測る電子機器や、
コンピューターでの自動操縦装置が極端に発達していて、
たぶん、パイロットがいなくても離陸・着陸ができるくらいになっているが、
機械は機械であって、人間の目はアナログである分、
アナログならではの危機察知能力があるし、とっさの切り替えも効くものなので、
人間が目で見る事が出来る距離、これを「視程」というが、
これがある基準を満たすだけ確保されていなければ、離陸・着陸は許可されない。

 

何年か前、中国に出張で言った時、
「大連空港」から「上海浦東空港」に飛ぶ飛行機に乗ろうとして、
大連空港の待合室で10時間!ほど待たされたことがあった。
使用機が、大連の西、瀋陽空港から大連空港に「霧」で飛んで来られないというのだ。
しかも、そのことを知ったのは大連空港の待合室で待ち始めてから3時間後のこと。
3時間の間、搭乗カウンターの係員からの案内も、場内アナウンスも何も無い。
ただダンマリで3時間待たされたのだ。
苛立った中国人客が、搭乗カウンターの係員に怒鳴り声で詰め寄るが、
係員は怒った顔をして「分からない。」と怒鳴り返すばかり、

 

そのうちに文句を言う客が増え、
これは暴動にまでなるのかと思ってしまうほどの騒ぎになったら、
やっと場内アナウンスが、瀋陽で使用する飛行機が止まっていることを告げ、
同時に、待っている乗客に「弁当」を配ると放送した。
すると、あれだけ騒いでいた乗客たちは、
すぐに弁当の山の前にずらっと並び、騒ぎは一瞬の内に収まった。奇跡のように。
もちろん私達も、弁当をもらって食べた。
味はまあまあであり、量は半分も食べられないほど山盛りである。
中国での騒ぎに「弁当」は特効薬のようであった。

 

それからまた6時間以上待たされて、
今度は場内アナウンスが
「使用機が到着する見通しが立たないので、運休する」と言い、
「次の朝の飛行機に乗せるので、近くのホテルに案内する。」と告げた。
私たちはその時、中国語の通訳さんと一緒だったのでそれが分かったが、
中国語が分からない私たちだけだったら、
サッパリ事情が分からないまま、10時間待たされて、
なぜか弁当を食って、
しかもバスでホテルに連れて行かれ、
明日の朝、代わりの飛行機に乗せられることも分からず、
ホテルに行ってどうすればいいかもわからず
考えただけでもぞっとするほど恐怖だっただろう。

 

あの頃は、携帯電話の自動ローミングもなく、
行き先の上海にも連絡のしようがなかったのだから。

 

あれから私は、日本人だけで中国の国内線には乗らなくなった。
日本を行き来する国際線ならば日本語が分かるC.A.が必ず乗務しているが、
中国国内線の空港待合室には、日本語が話せる係員がいることはまず無いし、
中国国内線での飛行機の遅延発生率は、日本国内線の比ではなく多い。
日本ならば10程度の遅れでも
丁寧な「お詫び」を伴った案内が事前にあるのが当たり前だが、
中国では「お詫び」なんでとんでもない。
係員の誰もが
「私のせいじゃない。霧が出たのだから仕方が無い。詫びる必要なんてない。」
なんてことか。

 

しかしそんなこと考えも仕方がない。
どうでもいいことだ。

 

 

 

・・・・・・
・・・・・・
と、ここから名古屋に帰ってきてから書く。

 

 

札幌はまったく吹雪いていず、まったく問題なく着陸できた。

 

札幌市内でのキーパープロショップ研修会は93名の出席者の方に集まっていただき、、
真剣に3時間の研修を行うことが出来た。良かった。

 

 

夜になっても千歳空港は静かで何事もなく飛行機も飛び、快適な旅であった。

 

先ほど、夜の最終便で中部空港に帰ってきたが、
しかしまだ火曜日だというのに、すっかりくたびれてしまったのは、
温度差から来ているのだろう。

 

昨日の徳島は暖かく20度を越していて上着を着なくても平気だったが、
今日の札幌は千歳に到着した時点でマイナス5度。
その差25度の温度差に、体が、訳が分からなくなって、
今、名古屋の8度が異常に暑く感じるのは、
私の体の温度に対する適応能力が低下してきているのかもしれない。

 

妙に暑い。明日は西宮と宝塚。明後日は一転して青森に行く。がんばらなくては。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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