谷 好通コラム

2012年07月08日(日曜日)

何事においても100:0のケースはほとんど無い

交通事故をゼロにすることは難しい。
この会社でも営業車による交通事故の報告がときどきある。

 

その営業車を運転していたスタッフの過失によっては、
スタッフに一定のペナルティを課すこともある。

 

先日は広島営業所のスタッフが
「中国道」で”イノシシ”が飛び出してきて
営業車とぶつかり、車がかなり損傷した。
イノシシは即死。

 

これはスタッフの方に過失無しとしたかどうか、
このいう事を管轄する部署である管理本部の判断が
どうだったのかまだ知らないが、
厳密に言えば前方不注意の過失が少しついたかもしれない。

 

しかし私は警察ではないので、
「ぶつかってきたイノシシをもらえば良かったのに。美味いぞイノシシ鍋は。」
と、つい、ふざけたコメントを送ってしまっただけだった。
しかし本当にイノシシをもらっていれば、
真剣に、私もイノシシ鍋を食べに行っただろう事は間違いなかった。

 

この場合の過失割合は、
(何の根拠もないが)
イノシシ99:01スタッフであったとし、
ペナルティは
「私といつかイノシシ鍋を付き合うこと」としたい。

 

 

交通事故で100:0の過失割合は、
停止中の車に対する追突ぐらいで。
自分の車が動いていれば、ほとんどの場合、過失ゼロとはならない。

 

 

これが人間対人間の関係となると
犯罪的な場合を除いて、
どっちが悪いのどっちが正しいなんて
自動車の交通事故の場合よりもっと100:0のケースは考えにくい。

 

たとえば、
上司と部下の場合、
「上司の意見」100:0「部下の意見」
こんなことはほとんどない。
お互いに違う側面から見た、違う認識を持っているので。
だから違うもの同士が議論をすると面白いのであるし
上司の最初の意見がぶっ飛ぶぐらいの素晴らしい結論を得られることも多い。
こういう組織を活性化されている組織というのだろう。

 

だから、
そんな議論もなく、
上司が部下に対して服従を求める関係は間違っていると思うし、
服従を求める上司が会社の役に立つとは思っていない。

 

この会社のことを私自身「体育会系」とよく言うが、
私の解釈では、
体育会系とは、何事にも対しても、
半端ではない気合を入れることが出来る体質を持っている事であって、
支配と服従を求める親分と子分みたいな関係とは全く異質なものだと理解している。

 

だから逆に、
服従をもってして上司にあげつらう部下を私は信用しない。

 

正々堂々、
真正面から議論をぶつけれればいい。
私がするのも、
私がされるのも一番嫌悪するのは、
「支配」と「服従」です。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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