谷 好通コラム

2012年12月19日(水曜日)

12.19.熱は高い方から低い方に一方的に伝わる。

有名な「エントロピーの法則」は「熱力学第二法則」とも言われる。
熱は、熱い一方から、冷たい一方に移るもので、
決してその反対はあり得ず、
不可逆的であるとする法則である。

 

これは整然とした状態は必ず混沌とした状態に向かうとか、
偏りの状態は必ず一定の状態に向かうとか、
宇宙は、自らの年齢である137億年とは
別次元のレンジである何千兆年か、何京年かすると、
一様な一定の温度と濃度のスープのような状態になるとか
哲学的な意味とか、色々なケースで使われる場合も多い。
収束、整然、偏りの状態から、拡散、混沌、一定の状態になればなるほど
「エントロピーが増大した」というような言い方もする。

 

しかし、単純に言えば、
温度は高い方から低い方に一方的に伝わる。に尽きる。

 

温度が高い、つまりエネルギーの高い方から、低い方へ一方的に
エネルギーが移って、温度が高いものはエネルギーを失った分だけ冷え、
温度が低かったものは、エネルギーを得た分だけ温度が上がる。
そしてその両者は、いずれは同じ温度になる。
これを熱力学の第二法則という。

 

その反対に、
温度の低い方から、温度の高い方へエネルギーが移って、
温度の低いものはもっと冷えて、温度の高いものはもっと熱くなる。
というようなことは、自然界において、あり得ない。

 

少なくとも人の手が入らなければ、あり得ない。
(人の手が入っても、人と物の両方の”系”で見れば、法則は成り立っている)

 

エントロピーは増大する一方で、減少する事はあり得ない。
これは絶対的な法則であって、
相対性理論も、量子学もこの法則を壊すことは出来ない。

 

単純に言えば、
温度は高い方から低い方に一方的に伝わる。

 

別の言い方をすると、
心の熱い人は、
心の冷えた人を暖めたり熱くすることは出来るが、
心の冷えた人が、
心の熱い人を、もっと熱くすることは出来ない。

 

高い技術を持った人が、
技術的に低い人に技術を伝えることは出来るが、
低い技術しかもっていない人が、
高い技術を伝えることは出来ない。

 

今、爆発的に増えているクリスタルキーパーの施工技術者の
まだ熟練を踏んでいないレベルの人の技術力を、
これから、全力で、向上させていく必要性を、強く感じている。
クリスタルキーパー施工技術は、
キチンとした研修スクールで、キチンと伝えてあるので、
セオリーをキチンと守りさえすれば、
完璧なクリスタルキーパーを施工することは間違いなく出来る。

 

しかし、まだ、技術を頭と手で覚えている状態だ。

 

ここから施工の台数をこなしていくことで、
その技術が体の中に沁みこんで行き、
いちいち頭を使わなくても、
自然にその技術が発揮できるようになる。
いわゆる。こういう状態を
「技術が身についた」というのだろう。
ここまでいけばドンドン熟練していって、
本人も自信も満々となり、安定した品質を継続的に造り上げられる。

 

そして、身についた技術が上がると同時に
クリスタルキーパーの施工されたお客様の
「想像以上だ。」とか「すっごいキレイになった、」等々の「喜び」が伝わり、
その積み重ねで、
クリスタルキーパーをお客様に提供することに熱くなる。
こうなれば、スタッフも嬉しいし、店舗や会社の実績も上がるし、
たくさんのお客様が喜んでくれることになる。
熱い、熱の循環である。

 

すべてがハッピーになれる循環であり、仕組みだ。
ここがキーパーコーティングの強みである。

 

しかしこの循環に入る前に、自信がないからと施工作業をやめてしまうと、
頭と手についた技術すらも消えてしまう。

 

ここを体に染み付く、身についた技術に高めていくには、
いくつかの関門があって、
その関門を自らの思い切りで乗り越えてしまう人もいっぱいいるし、
あるいは、すでに店そのものが乗り越えていて、
熱い人がいっぱいいるので、
エントロピー的に自然にその熱をもらって乗り越えてしまう人もいる。
しかし、どこでもがそういうわけには行かない。
自らが熱い熱を発生できず、冷えてしまう人もいっぱいいるはずだ。

 

だから、
これからは、我々が熱を惜しむことなく発散して、
熱くなりきれてない人に、熱を伝え、広げていかねばならないと思った。
それこそが、今後の我々の課せられた仕事であると。
熱を伝えても、熱を伝え続けも、自らが冷えることなく、
圧倒的な熱を身に付けるか、
自らの中で発熱するパワーを持つべきで、
それが、来年の私達の仕事であると明確に認識したのです。

 

熱は高い方から低い方に一方的に伝わる。
如何に自らを熱くできるかの勝負だ。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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