谷 好通コラム

2013年07月03日(水曜日)

7.3.シャンプー洗車とムース洗車の違い

キーパープロショップの投稿窓口に、
下記のような投稿がありました。

 

(表現方法を少し変えてありますが、内容的には同じです)
「コーティング車なので水での洗車を希望しました。
専用シャンプーがあると説明されましたが、水のみでの洗車を依頼。
洗車後に、担当者から、
「シャンプーを使わない洗車は次回からお断りします。」
と言われて非常に不愉快になりました。
御社ではコーティング後の洗車は水でもシャンプーでもOKとなっていますが、
今回の対応はいかがなものでしょうか。」

 

この場合、お客様とスタッフの両方に誤解があって
誤解と誤解が絡まって、お叱りの投稿をいただくに至ったと思われます。
これを解きほぐすには、まず三つの話をさせていただく必要があります。

 

①一般のカーコーティングの中には、
一切の「シャンプー洗車」を禁止しているものがあります。
「シャンプー」と呼ばれるものにも色々な種類のものがありますが、
シャンプーが中性であって、コンパウンドが入っていないならば、
キーパーコーティングはすべて「シャンプー洗車」をしても構いません。
しかし、色々なカーコーティングの中には、
コーティングの被膜表面が弱くて、
アルカリ性でもなくコンパウンドを含んでいない中性のシャンプーでも、
そのシャンプーが持っている洗浄力だけで破壊されやすく、
“一切のシャンプー洗車を禁止”しているコーティングもあります。

 

②あらゆるコーティング車に対応するために。
KeePerの快洗Jr.Ⅰ、Ⅱ、3、快洗Wingなどに使われている
「パワームース」「キーパームース」は、
洗浄力のある「シャンプー」ではありません。
クッションであることが目的の発泡剤から出来た「ムース」です。
例えば「ひげそりムース」は、シャンプーとか洗剤とは明らかに違います。
一般のお客様のお車に施工されているコーティングは、
中性のシャンプーでも破壊されてしまうような弱い物もあります。
ですから、私達が提供している手洗い洗車機器、
快洗Jr.Ⅰ、Ⅱ、3、快洗Wingなどでは
洗浄力を目的とした「シャンプー」ではなく、
クッションとすべり剤の役割を果たす「発泡・ムース」で、
お車を洗うように出来ています。
どんなコーティング車でも、「ムース」でコーティングが傷むことはありません。

 

③ムースとラ・モップの組み合わせが手洗い洗車にベスト。
水だけを使った洗車は×。傷が入ります。
「水だけ」で洗車をすると、
スポンジなど洗いの道具が滑らないので、
砂ボコリで傷をつけます。滑り剤が必要です。
それにはボディと砂埃の間に入ってクッションの役割もする
「泡・ムース」がベストです。
加えて、ラ・モップは、密度の高い羊毛の間に砂埃がもぐりこませて、
砂埃が塗装と直接に接触する事を防ぐので、
ムースとのコンビで使うのが、
現状考えられる手洗い洗車の方法としてはベストと考えます。
(しかしラ・モップを使っても、水だけでは、無傷洗車は無理です。)

 

 

お客様からの投稿の話を振り返ってみます。

 

1.まず、このお客様はシャンプー洗車を禁じているような
弱い他のコーティングを施工していらっしゃるのかもしれません。
だから「水洗車」をご要望されたのかもしれません。

 

2.あるいは、すべてのコーティング車は、禁シャンプー洗車だと、
思い込むようなことがあった。

 

3.この店舗はキーパープロショップさんなので、
たぶん、「ムース」を使った手洗い洗車を行っているはずですが、
お客様は、それを「シャンプー洗車」だと思った。

 

4.スタッフも、自店で行っている「ムース洗車」を、
「シャンプー洗車」と同じだと思っていた。

 

5.お客様は「水洗車」を「水だけを使って洗う洗車」と思っていた。
スタッフも同様に思っていた。
しかもスタッフは、
「水だけの洗車」では傷が着いてしまう事を経験的に知っていた。

 

6.両方とも、「ムース」を使った手洗い洗車が、
いかなるコーティング車にも適切であることを知らなかった。

 

このような誤解が、お客様とスタッフの双方に絡みあって、
「今後は水での手洗い洗車は出来ません・・」
「こんな対応は、いかがなものか。」と、
お客様に不愉快な思いをさせてしまうような
あるまじき事態に至ったものと、想像されます。

 

このことがあって、
ムース洗車があらゆるコーティング車に適していることを
アピールする必要を感じ、POPを作って見ました。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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