谷 好通コラム

2013年09月19日(木曜日)

9.19.複数の違う視点から見ると実体が見える

円錐形は、横から見れば「三角形」だが、上から見れば「円」に見えます。
当たり前のことですが、
同じ物でも見る場所が違ったり、角度が違ったりすると、
まったく違う物に見えることはよくあることです。

 

会社を運営していくに当たって、
物やサービスを販売しお金をいただく事と同時に、
会社として買った物や、使ったものの支払もします。
しかし会社のお金とは、
みんなのお金なので、
誰かが勝手に、誰かの判断だけで、
会社のお金を使ったり、払ったりする事は出来ません。

 

そのお金が払うべきお金なのか、
その金額を払っていいのか、
お金の支払い手続きをする人だけでは、分かりません。
そのお金を払うべき物を買った人では無いので、
請求書を見て、その買い物が本当にあったのかを確認するだけでは、
その金額が払うべき額なのか、値段が正当なのかどうか分かる訳がありません。

 

買った人が確認しなければ分かりません。
お金を支払う手続きをする事が仕事の人は、
その支払いが正当なのか、正しい金額なのかを確認する必要があります。
支払う人が見た角度では正しい金額でも、
それを買った人が見た角度からは、間違った金額かもしれないのです。

 

すべての事について言えることは、
何かを見て判断する場合、
自分あるいは、誰かの一方向からの視点だけでは、
正しい判断をすることは絶対に出来ません。

 

正しく判断するには、自分一人で判断するだけではなく、
自分と違う視点を持った人がどのように判断するのか、
二つの視点を使った上での判断がなければなりません。
その物事の立体的な正しい姿が見えるには、複数の違う視点が必要なのです。

 

会社がある大きさを越すと
ガバナンスが効いた経営を求められます。
ガバナンスが効くとは、身勝手さの追放に尽きます。
身勝手さとは、自分の視点からしか物を見ようとしない独りよがりのことです。
それを一挙に解決するのが徹底した報・連・相なのです。
徹底した報・連・相は、
自動的に複数の視点を生み出すことになるので、
実現が難しい「内部けん制」を成立させることになります。
内部けん制が有効に効いていると、不正と不公平がなくなります。

 

個人商店と会社というものの境目は、実にそこにあると思います。

 

ただ、どんなに違う視点から見ても、
同じ形に見える物があります。
それは「球体」です。

 

今日は十五夜お月様、中秋の名月です。満月です

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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