2014年06月09日(月曜日)
6.09.お金をだましとられれるような長い話は、続かないでしょう。
本社の事務所に1本の電話が入りました。
事務員さんは、私宛へのセールス目的の電話がたくさん入るので、
私宛の電話を取ると
「ご用件は、何でしたでしょうか。」とお聞きして、
それがセールスのための電話であることが分かると、
「セールスの電話を社長がお受けしていない。」ことをお伝えして、
やんわりとお断りをしています。
しかし、
相手が「商品のご紹介で・・」とか「地域の皆様にご挨拶を・・」と、
明らかにセールスの電話と分かる相手には、
「セールスの電話は・・・」とお断りできるのですが、
敵も去るもの、
あの手この手で、電話をつないでもらおうとします。
事務員さんもそこは慣れたもので、
私がその類の電話に出なければならないことは滅多にありません。
しかし、そんな電話が一日に三四本はかかってくるのだそうです。
昔、セールス電話をかけていた側の人が、
この会社への応募の面接をしていた時に言っていました。
「一日に何百本も電話をしても、
”商品”が売れるのは、週に一度あるかないかです。」
まったく暇な奴がいるものです。
でも、それで食っていけるのですから、
その”商品”とやらは、よほどボロ儲けの”商品”なのでしょう。
今日かかってきた1本の電話は、
「○○○トレードですが、
谷社長と日程の調整についてお電話しました。谷社長はおいでですか?」
この○○○トレードとは、
前に聞いたことがあったような名前で、
しかも、「日程の調整・・・」とは、
すでに、私と何か約束があったような言い方です。
電話を換わった私は聞きました。
「谷ですが、何の日程の調整でしたか?」
「社長ですか? ありがとうございます。私共、LEDを造っている会社で・・」
「えっ? これは営業の電話ですか?」
「はい、、、」
「では、私は電話での営業はお受けしないことにしていますので、失礼します。」
と、電話を切りました。
残念ながら、また、セールスの電話でした。
しかも「日程の調整の電話・・」とは、インチキです。
よくも、いろんな言い方を考えるものです。変な意味で大したものです。
電話で、インチキといえば
「オレオレ詐欺・・・」が、有名です。
もう十年以上も前ですが、
自分の息子(?)から「風邪を引いたので、声がガラガラになっている・・」
そう言われたら、たいてい信じます。
私も信じました。
「あ、お父さん? ちょっと、のど、潰れちゃって・・」
「どうした? 大丈夫か? ひどい声だな。」
すっかりだまされた私は、ガラガラ声の自称息子と話をしました。
「病院、行ったか?」
「いや、忙しくて。・・」
「バカッ、忙しいわけねえだろ。 何、かっこつけてんだ。」
「いや、ほんとに忙しくて、」
「アホかっ、とっとと病院に行けっ、バカっ」と、
電話を切りました。
このオレオレ詐欺のガラガラ声は、
私に何か嘘を言って、
だます前に、
バカ、アホッ。バカッ、と、さんざん怒鳴られて、
電話を一方的に切られたのです。
しばらくあとから、普通の声の本当の息子から電話がかかってきたので、
私は「オーッ、病院行ったんだな。」
と言ったら、
本当の息子が「病院なんて行ってないよ。」と言ったので、
私は「病院、行けってんだよ。もー」と怒鳴って、
息子は「・・・・・何、言ってんの?」と、怒っています。
この話のこじれの元が、オレオレ詐欺の電話であったことに気がついたのは、
本当にしばらく経ってからでした。
私と息子は元々、あまり話が通じないので、
オレオレ詐欺があっても、
たぶん、金をだまされるような長い話まで続かないでしょう。
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