2015年04月18日(土曜日)
4.18.四十年前、行商のおばさんから買ったボタンの球根
四十年前、私が22才の時、
初めてガソリンスタンドの責任者になって2年目のことです。
100坪足らずの共同石油曙給油所の所長でした。
今から思えばむちゃくちゃな運営をしていて、
思い出しただけで恥ずかしくて顔が赤くなりそうです。
そんなちっぽけなガソリンスタンドに行商に来たおばさんがいました。
「ボタンの球根いらんかね。」
たしか島根県からやって来たと言っていました。
私は花の趣味は残念ながらないので、
ボタンがどんな花であることすら知らなかったのですが、
たくましくて明るいおばさんが、
遠い、遠い所から運んできたボタンの球根が、
私にはとても貴重な物のように思えて、
けっこう高かったのですが、球根を5つも買いました。
子どもが生まれたばかりで、
お金があまりないころでしたので、
こんな球根を買ったとは、家内に言い出しにくかったのですが、
思い切って5つの球根を差し出したら、
意外にも喜んでくれて、アパートの小さな庭に植えてくれました。
そうしたら、
見事に5本とも赤、白、黄などの大きな花を咲かせて、
粗末なアパートの小さな庭に、大輪をいくつも咲かせた5本のボタンは、
いかにも不釣合いで華やかでした。
それから、家を2度変わっても、
すべてのボタンを持って行ったので、
庭にはいつもボタンがありました。
あれから四十年です。
5本のボタンもとうとう1本になってしまいました。
というよりも、
四十年も経ったのに、1本のボタンが残っています。
今年も真紅の牡丹を咲かせました。
農家育ちの彼女の植え方がうまいのでしょう。
生まれ、咲くものがあれば、
散っていくものもあります。
リンちゃんがなくなって寂しくなりました。
この牡丹を買ったころに生まれた子供も40歳になりました。
新しいキーパーLABOが生まれます。
キーパーLABO”津”店
三重県の県庁所在地”津”市にできます。
たぶん最初で最後の店舗名が一文字の店でしょう。
津店の責任者になる田中店長。
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