谷 好通コラム

2016年01月26日(火曜日)

1.26.店が売るのではなく、お客様が買うのですね。

事実は一つしかないとしても、
人の目から見ると、
その見かたによって、
実際より大きく見えたり、小さく見えたりするものです。
見る人によっては、正反対に見えることもあります。

 

それと同じように、
一つの状況を見ても、
その人の見方と経験によっては、
深刻な状況に見えたり、良い状況に見えたりもします。

 

商売においての本当に深刻な状況とは、
今の業績が悪くなかったとしても、
何か悪くなっていく要素があって、
その何かを無くすか、解決しないと、
その店舗がどんどん業績悪化していくと考えられる状況であって、
その要素は目に見えるものとは限りません。

 

逆に、今、業績が良くなくても、
ものすごく業績が上がる要素をその店舗が持っていて、
その要素は、見方によっては明白なのに、
焦った見方をすると、まったく見えないことがあります。
しかし、見方を変えるだけで、見えなかったものが見えてきます。

 

見方を変えるだけです。

 

繁盛していない店があるとします。
店主、店長が言います。
「なぜ、売れないのかなぁ。」
「どうすりゃ、売れるんだろうか。」
「もっと看板デカくするか?」
「チラシを、配りまくろうか。おまけの景品つけるか?」
「もっと、安くすりぁ、売れるかもしれない。この辺の客、貧乏だからなぁ」

 

この店は、
この人たちが、何をどうやっても、
売上を上げることは出来ないでしょう。

 

売ろうと考えたら、
売れないでしょう。
売ろうと思うのは、売る自分たちの為であって、
お客様は誰一人、この人たちの為に売られようとは思わないからです。

 

 

お客様が買うのは、自分の為です。
自分の為だけです。
自分の為に何を、どこで、いくらで買おうか考え、
買いたいと思ったら、自分の意志で買います。
商品は店が店の為に売るのではなく、
商品はお客様が、自分自身の為に、買うのですから。

 

その道理からすれば
「どうすれば、何が売れるだろうか。」と考えても、売れるものではなく、

 

自分がお客様ならば、
「私は、何をどのように買うだろうか。」と考えて、
自分が買うかどうかの決定者であるお客様になって考えれば、
結果として、売れてしまうのではないでしょうか。

 

「売りたい。」と思うより、

 

お客様のつもりになって
「・・なら、買いたい。」と、
本気で思うと、
お客様としての自分が、なぜ欲しいのか、それを買うか分ります。

 

たぶん分ります。わたしは、欲しいと思いました。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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