谷 好通コラム

2016年04月22日(金曜日)

4.22.文化の違いはあれど、14年間、信頼の積み重ね

私たちがドイツ・SONAXと共同作業を始めたのは2002年。
もう14年になりますが、
いまだにドイツの文化には馴染めていません。
素敵だとは思いますが、
私自身とは縁のないことのように思えます。

 

ドイツの文化そのものとは関係なしに、
研究開発の責任者Dr.ピッチの言葉に裏切られたことはなく、
私達の期待に応え
そのDr.ピッチは会社とホフマン社長に全面的に信頼されていて
だから結果としてSONAXからの言葉に裏切られたことは一度もなく、
私は彼らを信頼しています。
もちろん私達も一度も裏切ることなく、
彼らも私達を信頼しています。
十四年以上の信頼が一つ一つ積み重なって
今のKeePerとSONAXとの信頼の基礎になっています。

 

しかし、それにしても
ドイツと日本の文化には大きな差があります。
ドイツは陸続きのヨーロッパの一部であり、
日本と同じくらいの面積の国土は、
そのほぼすべてが平らと緩やかな丘陵で出来ていて、
そのほぼすべてを畑や牧場、家あるいは工場などとして利用できます。
そこにドイツの人口は日本の80%、広々と土地を使って生きています。

 

対して日本は、
周囲をすべて海に囲まれて、
国土の90%近くが山地で、(北海道を除く)
畑や家、工場として使える国土は、ドイツの10分の1くらいしかないでしょう。
そこにドイツの人口よりも多い人間がひしめき合って暮らしています。

 

同じような文化が育つわけがありません。

 

広大な丘陵地に、ゆったりと暮らし、
多くのヨーロッパがそうであるように
地震がないので古い建物をそのままに歴史を大切にする文化で暮す方が、
ほとんどの人が良いでしょう。

 

しかし、日本の文化は、
狭い平野部分にひしめき合って生きています。
そんな箱庭のような文化かもしれませんが、
人が人をいつくしみあいながら、肩を寄せ合って暮らす文化も
ヨーロッパのゆったりの文化に負けず劣らず良い文化です。

 

日本と、ドイツをはじめとするヨーロッパの文化とは、
与えられている条件と歴史が違うので、
大きな違いがあります。
しかし、
それでも、私の知る限りでは、
日本人とドイツ人は、”約束を守る人”、 “信頼できる人”、
という部分で一致しています。
言葉巧みに人をだまそうともしないし、
長く続いてきた商品の共同研究開発の現場は、
いつも真剣なガチンコ勝負です。

 

久しぶりのドイツへの出張
日本の風景とはあまりにも違うドイツの広大な風景に、
羨ましいと思いながら、
真剣勝負が出来る共通の気質を、ありがたいと思い、
KeePer製品の底力が、
そんな所から創り出されていることを、改めて思いました。

 

 

悪くしていた腰も足も悲鳴を上げることなく、
全行程をこなすことが出来、これからも海外出張が出来る自信が着きました。

 

でも次は、
中部空港発のルフトハンザでフランクフルト経由ミュンヘンか、
羽田空港発のミュンヘン直行便を使ってみようかなと思っています。

 

 

ミュンヘン空港を飛び立ってすぐ、それでも、遥かかなたまで真っ平ら。

 

 

どんどん高度が上がって遠くまで見渡せるが、やっぱり真っ平ら。

 

 

11,000m上空から見ると、宇宙の平らな底に見えます。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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