2019年04月23日(火曜日)
4.23.既に商品化されている物に初めてKeePerブランドを着けた?
前話でKeePerの製品はそれぞれ独自性が強い訳を書きました。
ましてや、売れている他社商品を真似て造って
その商品にKeePerの名を付けるなんてことはありません。
では、過去にも一度もないかと言うと、
20数年前に、一度だけやったことがあります。
北陸のある町で
簡単なアイディア商品が飛ぶように売れている話を聞き、
造り方はごく簡単だったので、
すぐに真似して造って全国の皆さんに紹介したのですが、
一通り出廻ったら、それだけで、後がまったく売れません。
変だなぁーと思ったのですが、
エアゾール商品だったので、1ロットで最低の1万本を造った後です。
どうも「飛ぶように売れている。」と言った人は、
自分の関わった商品がすごいとホラを吹いただけで、全く売れた実績などなく
それに乗って真似した私がバカなだけだったのです。
私は大量の売れないエアゾール商品を抱え、
当時の狭い倉庫を占めているだけのこのクズ商品を、泣く泣く
費用をかけて処分したのです。
自社開発製品でなく、他社の真似をして作った商品はこの時限りで、
自分のバカさ加減に悔しい思いをしたものです。
あの時の悔しさが、二度と真似はするまいと、大きな教訓になっています。
人間は懲りて学んでいくものですから、いいのです。(笑)
ドイツのSONAXブランド商品にも良いものがいっぱいあるのですが、
その商品にそのままKeePerブランドを着けることはありません。
たとえば、
ドイツ車の塗装と日本車の塗装はかなり性質が違う車があるので、
日本の車の塗装に合わせた配合にしないと、具合の悪いケースがあります。
更に、日本では「カーコーティング」を施工した車が50%以上あり、
カーコーティングを施工する習慣のないドイツのケミカルそのままでは、
コーティグ被膜を損ねてしまう恐れがあり、
お得意のテストの繰り返しで、
どんな日本車に使っても、ドイツ車にも、コーティング施工済みの車にも
あらゆる車に使って大丈夫な配合に変更してKeePer商品にします。
KeePerブランドのケミカルの約4割をドイツSONAXで製造していますが、
SONAXブランドの商品と全く同じ内容のKeePer商品というものは存在せず、
KeePerブランドの商品はすべてKeePer独自の商品なのです。
そんなKeePerが、このたび、
他社が造った商品のセットをほとんどそのままに
KeePerのブランドを着けて発売することにしました。
杏林製薬製の「ルビタス」と言う「嘔吐物処理キット」です。
車のあらゆるキレイを実現する専門店として営業していると、
いやがおうでも、
「子供がシートで吐いちゃったんです。キレイにしてもらえますか?」と
嘔吐物で汚れた車を持ち込まれることがあります。
これをプロとして断る訳には行かないので、
ぐっと我慢して、店長とか、たいてい上の職の者が処分します。
しかし、この嘔吐物が意外と危険なのです。
子供が車に酔って吐いただけでなく、
あるいは大人が酒に酔って吐いただけでなく、
インフルエンザや伝染性の病原菌が原因で嘔吐した場合、
嘔吐物には、当然、その病原菌が混じっている事が予想されます。
それを、目を背けながらイヤイヤ処分の作業をしていたのでは、
酷な仕事なだけでなく、いかにも”危険”です。
しかし、
これを宿命として我慢するしかなかったのですが、
ある機会に「ルビタス嘔吐物処理キット」という物を見つけました。
嘔吐物を安全に処理するための、
殺菌、消毒薬を始め、袋や手袋、マスク、固形物など、
あらゆる道具と薬がセットになっている。
杏林製薬という本職の製薬メーカーが仕組んでいるので間違いなさそうです。
KeePer LABOでも、何回か、本物で、試してみました。
そうしたら
「これ、具合がいいです。これなら安心です。」
と、いたって評価が高い。
そこですぐに全部のKeePer LABOに一つずつ配備した。
みんなからは「これはあるだけで安心ですね。」と評判がいい。
そこで考えたのは「キーパープロショップにも、これをプレゼントして配備しよう。」と。
八月のキーパー選手権で、
プロショップ全店に、一度、無料で配ってしまおうと考えたのです。
無料で配って、その配備品を使うことがあれば、
その便利さにまた注文してくるだろう。
これを1セット販売しても数百円しか利益は無いし、
一年に一回使うかどうかしか需要は無いので、
最初の投資を回収するまでには10年以上かかるかもしれないが、
KeePerコーティングをビジネスとする職場の環境改善の一助になれば、
投資以上に意味がある。
ということで、杏林製薬の「ルビタス嘔吐物処理キット」を、
あえて「KeePerルビタス嘔吐物処理キット」として、
KeePerの製品として扱うことにしました。
しかし、我が製品開発課は、
「消毒薬に着いていた”赤い色素”は、シートに色を付けてしまうので、
色を抜いてもらって造ってあります。」と言っていた。
こんなものも、ちゃんと、車をキレイにするKeePerの独自性がありました。
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