谷 好通コラム

2019年12月14日(土曜日)

12.14.競技用カヤックにダイヤモンドキーパー?

ひょんなご縁で
競技用のカヤックにダイヤモンドキーパーを塗ったらどうかと
声をかけてもらったので、
今日は御殿場に行ってきました。

 

伺ったのは「Mooncraft」の由良拓也氏というレーシングデザイナー。
昔から流体力学において独特の哲学と理論をお持ちで、
昔のスーパーGT、つまり、全日本GT選手権で、
「紫電」という変わった形のレースカーでチャンピオン争いをしたことで
由良拓也氏の名前をはじめて知りました。
それ以来、ユニークなものづくりで何度か認識したことを記憶しています。
その「紫電」に乗ってレースをしていたのが
この8月にKeePer技研㈱が資本提携をしたVTホールディングスの
若かりし頃の高橋社長で、その縁で由良拓也氏をご紹介いただきました。

 

レースカーの場合の流体力学の対象は「空気」であり、
今は、その対象が「水」になって、
競技用のカヤックに
ダイヤモンドキーパーを塗ったら、
その強い撥水力で、水との摩擦が減るのではないか、試してみたいので、
カーボンファイバー製の競技用カヤックに
「一度、キチンと塗って見てくれないか」との依頼があったのです。

 

この手のご提案には基本的に大喜びで出かけます。
他業界からのご提案は、私達からでは思いつかないようなものが多いので
大変面白く、実用化される場合も多いのでビジネスとしても有用であり、
それにも増して、
何と言っても面白いので、私は、真っ先に出かけます。
それに今回は、私の憧れの一人であった由良氏からの依頼です。
ワクワクで出かけたものです。

 

伺ったmooncraftの現場では、
私達のコーティング作業は皆さんの予想外の作業内容で驚かれ、
ダイヤモンドキーパーでコーティングされたその表面の変化にまた驚いて、
「これはひょっとしたらいいかもしれない。」と
来週、実際の水に浮かべて、
オリンピックに出場が内定しているアスリートに走ってもらってみて、
実際にテストしていただけるそうです。

 

その結果は、全く未知数です。
「美しさ」と「保護」を目的に造られたダイヤモンドキーパーが、
水との抵抗の軽減にどれくらい役に立つものか、まったく判りません。

 

このテストに合格したとしても、
ダイヤモンドキーパー本来の能力が高く証明された訳ではなく、
その逆に抵抗は変わらなかったとしても、
ダイヤモンドキーパーの本来の目的の性能が否定された訳でもありません。
しかし、新しい可能性が試されることは、いろんな意味で有益です。
だいいち面白いではありませんか。
来年からは、また新しい可能性が山ほど待っています。

 

 

本日の我が幸運の富士山は、あっ晴れでした。

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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