2022年09月22日(木曜日)
09.22.最初に投資すべきものと、結果として最後にあるもの
会社を興した者の目的と、責任と、喜びは、
社員の幸福と、
お客様の喜び。
そしてステークスホルダーの満足であろう。
このトライアングルの”結果”が、
経営者自らの成功と富にもつながるだけなのだろう。
しかし、これはあくまでも結果であって、
この経営者としてのサクセスと富を、直接の目的として経営をすると、
社員の幸福と、お客様の喜び、
投資家などの満足が出来上がらないので、
当然の結果として経営者の成功と富は決して大きくは出来上がらない。
そして、経営は「投資」が初めに来て、
「利益」は、後からついてくるもの。
「投資」とはまず、社員に対してされるべきものであって、
設備や装置に対する投資は、社員に対する投資に付随してされるものであり、
社員は決して設備や装置に付随するものではない。
なぜならば、設備や装置は、それ自身が稼ぐものでなく、
付加価値を生み出し利益が発生されるのは、つまり稼ぐのは、社員そのもので、
設備や装置はその為の道具であり、付属物でしかない。
しかし、
経営者の多くは、
設備や装置に投資をするのは、投資した分の”物”が残るので、
しかも”自らの所有する物”が残るので投資しやすいが、
しかし、
社員に対する投資は、
給料として払ってしまえば金の所有が社員に移って、
自分の物ではなくなってしまうので、先行的な投資をしづらい。
しかし、
付加価値を生み出すのは社員であり、
利益の発生も社員が造り出す付加価値からしか生み出されないので、
“先に社員に対する投資”が成されなければ、
当然、利益は出てこない。
つまり、
いくら設備・装置に先に投資しても、
それを使う社員に投資がされていなければ、
その設備・装置はそれ自体では何も生み出さないので、
当然、利益は出てこない。
まず投資すべきは社員スタッフであり、
その前提で、
彼らが使う為の設備・装置に投資がされる。
だから、莫大な投資を設備・装置に投資にしたのに、
それを活かすべき社員スタッフたちに十分な投資が成されていなければ、
その莫大な投資がされた設備・装置は、
ただの物になり、建物は廃墟となる。
彼らこそ、投資されるべき会社の原動力である宝である。
彼らにしか、彼らの技術と心にしかお客様の喜びを造り出せないし、
利益を生み出すことも出来ない。
だから、会社を支えるステークスホルダーの満足も造り出せない。
彼らこそが、経営の中心であり、原動力であり、最も投資されるべき対象だ。
経営者としての成功も富もその結果、最後の最後の結果でしかない。
まず、彼らにこそ、まず最初に彼らにこそ経営者は投資すべきなのだ。
三十七年間、会社を経営して、
やっぱりその結論に落ち着いた。
彼らこそが、経営の中心であり、原動力であり、最も投資されるべき対象だ。
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