2025年08月22日(金曜日)
08.22. 未来、街の風景に有って当たり前な存在。 or 雑食性小型哺乳類。
その時代、その時代において街の風景として有って当たり前な存在がありました。
かつては「公衆電話」や「電話ボックス」がそうでした。
今は携帯電話、スマホが当たり前になって
「電話ボックス」なんて、もうどこにもありません。
私は、高校生の頃、想いを寄せていた女性に電話をする時、
家族に聞かれるのがイヤで、10円玉をいっぱい持ち
近くの電話ボックスにわざわざ電話を掛けに行って
あの狭い空間で、
1時間ぐらいの長電話をしていました。
私の同じような年代の人は、みんなそんな思い出を持っています。きっと。
今の高校生は、どうしているのでしょうね。
電話ボックスのある風景が、
今、すっかり変わってしまいました。
私が、ガソリンスタンドで起業した頃は、
ガソリンスタンドは全国に6万軒以上ありました。
今のコンビニエンスストアの全部の数と同じくらいの数です。
文字通り、街のどこに行っても必ず小さなガソリンスタンドがあったものです。
それが現在では、2万7千軒に減っているという事で、
半分以下にはなっているのですが
感覚的にはもっと減っている感覚を持たれると思います。
これは、トラック会社の自家用給油設備とか港の船用の給油設備とか、
一般の方の目にはつかない給油設備も入っていて、
この設備自体は今も以前もあまり数が変わらないので、
一般のお客様相手の店舗であるガソリンスタンドとしては、
20年前の半分というより、3分の1以下にまで減っている印象です。
しかし、燃料油の出荷量も、
20年前が2.5億キロ㍑が、1.7億キロ㍑にまで減っているので、
約30%の減少、約70%の出荷量になっています。
(ただし、ここ数年間はほとんど減っていない。)
自動車の保有台数はこの20年間で微増なので、
燃料油出荷量の約30%減は
HV車・PHV車の普及とエンジンの高効率化、
軽自動車の比率増加の賜物なのでしょうか。
給油所の数が20年前約60,000軒が今の約27,000軒で
20年前から約45%へ減少した。
とすると大雑把に見て、
1店舗当たりの燃料油販売量は、70%/45%=155%。
全体として給油所の数は半分以下に減っているが、
燃料油の出荷量は70%程度にしか減っていないので、
1店舗当たりの燃料出荷量は約1.5倍になっている。
しかし、この増加は元売直系の大型店が増えたことによる増加であり、
地場産業の石油販売業者の店舗は、昔の数分の一以下になっているのだろう。
さらに今後、いよいよEV車がメジャーのメーカーによっての普及が始まると、
本格的に燃料油全体の使用量が減り始める。
どんなペースで、どの時期までに、どこまで減るのかは、
諸説紛々だが、
今までは、
内燃機関車の燃費が良くなった事による70%への減少だが、
これからは、燃料を使わないEV車の普及による減少なので
20年間で70%に減ったペースの
数倍のベースで減る事は容易に想像できる。
ちなみに、今はやりのchatGPTに聞くと、10年後に50%だと答える。
別にchatGPTを信用する訳ではないが、
10年後、燃料の使用量が半分になった時、
何軒のガソリンスタンドが生き残れるか。
今、大量の燃料を販売している大型ガソリンスタンドが生き残るのか。
地球上で、
自然が豊かに繁る太古の恐竜時代、氷河期が訪れると、
真っ先に滅びるのが
食相が単純で、大量に消費する大型草食竜(爬虫類と、
その大型草食流を襲い食って生きていた大型肉食竜(爬虫類)だという。
最後まで生き延び、
次の新しい時代を生きたのが、
雑食性の小型哺乳類だとも聞いた。
その中には、もちろん、霊長類、人類も含まれる。
我々は、これからの新しい時代、
氷河期を乗り越え生き延びた小型の雑食性哺乳類に成り得るか。
そして、新しい時代の街の風景に有って当たり前な存在に成り得るか。
肝心なのは、「雑食性」であること、と、「小型」であることではないか。
単一な食性から
たくましい雑食性に。
雑食性と言えば、
会社の駐車場に生えている名前を知らないこの植物が、
すごく美味そうに見えるのですが、まだ食う気にはなっていません。
私は雑食性が足りないのかもしれません。
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