谷 好通コラム

2019年03月24日(日曜日)

3.24.こんな時は暇なことが一番つらい

そろそろ手術後6日間経ち、緊張感も無くなって来ていて、
日一日の回復も停滞気味となり、
同じ痛みが続いていると、
大した痛みでなくても、
かえって苦になって来て、
昨日よりむしろ後退しているのではないかと心配になっています。
でもきっと、傷の痛みはすぐになくなったですが、
背骨から来る痛みは、もっと時間がかかるのでしょう。
剣道の”胴”の防具のような硬質のコルセットは、
かなり長い時間着けていなければならないようです。

 

 

こんな時、暇なのが一番つらく、
ベッドの際にあるテレビを見ても、
奥さん向けの番組ばかりで、見る気にもならず、
こんな時にはお見舞いに来て下さる人達とのお話が一番楽しみです。
先ほどは、いっぱい将来の夢にかかわるような話をしました。
今回の手術で当面の1つの懸念がなくなりました。
解決した上で、やりたいことがいっぱいあります。

 

この手術をきっかけに、
若い経営者を二人起用することも出来ました。
しかし彼らにとって、この一ヶ月は猛烈なプレッシャーだったでしょう。
ちょっと同情する気持ちもなくはないのですが、
これからが本番です。

 

季節ももう春です。
病院の庭のソメイヨシノもほんの少し開花してきました。
キーパーラボからの毎日の実績報告も、
このところグンと春の加速がかかって小気味のいい数字が続いています。

 

私も明日、退院します。

 

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2019年03月22日(金曜日)

3.22.CS第一は主義ではなく、事実の順番であるだけ

久しぶりに頭の中にごちゃごちゃと浮かび上がってくる。

 

CSとはcustomer satisfaction顧客満足の略であり、
よくCS第一主義つまり顧客満足第一主義と言われて、
お客様を大切にするという商売のポリシー(主義=精神)のように思われるが、
これはそういうことではなくて、
商売、つまりビジネスは、
まず第一にお客様が満足されて、
その満足が、報酬を発生して、
その報酬で、経費が賄われ、従業員、経営者の生活が賄われ、満足する。
もう一つの側面では、
まずお客様が満足されて喜ぶと、それを提供した側としても嬉しく満足する。
商売は、
採算が取れて利益を発生することで成り立っているが、
それはまず一番先に、お客様の満足の発生があって、
代金という報酬があり、
その報酬が全ての経費を賄って、なお有り余ればそれが利益になって、
その商売、ビジネスの発展を造り出して行く。
実に、
商売、ビジネスの源とは、お客様の満足に他ならず、
商売の努力は、お客様が満足する付加価値づくりに最大の力を傾けるべきだ。
全力を傾けるべきと言っても良い。
CS第一とは、精神の問題ではなく、
その順番が常に顧客満足が”一番目”でなければならないという意味だろう。

 

たとえば商売をやり始めた頃、
お客様が満足できる付加価値(商品・サービス)を造り出せていないのに、
接客とか宣伝広告、
販促政策などのマーケティングばかりに力を入れても、
お客様がその付加価値(商品)に満足しなかったら、
二度とこの商品を買うことはないので、
その商品は、宣伝広告を掛けた分、
あるいは過剰な接客に費やした分だけ
その場限りで売れて、
膨大なその経費を賄い、利益を出すなど言う事はあり得ない。

 

商売は、いかに売るか。ではなく、
いかにその商品・サービスでお客様を満足させるかの勝負と言える。

 

しかし、
その商品が例えば燃料のように
その付加価値が規定によって厳密に同じくなって売られている商品は、
誰がどこで燃料を入れても同じ付加価値と満足を得られるので、
まず第一に価格の差がものをいい、次に利便性と感じの良さだろうか。
宣伝広告や販売促進策も一定の効果がある。
燃料以外でも、
その商品が工場で一括して生産されて
商品の品質や付加価値が一定に保障されている商品は、
そんな傾向がある。
しかし、さらに燃料のようにGSという特殊な供給設備が必要な商品”以外”
つまり、ほぼすべての物である商品は、
その商品そのものが持っている付加価値によってまず勝敗が決まるが、
その利便性と価格においてインターネット通販に負けつつある。

 

しかし、圧倒的に多い外食や、
店頭で商品を部分的にでも造る店舗、
そして我らがKeePer PRO SHOPやキーパーラボのようなサービス業は、
その店舗ごとに商品の付加価値で勝負することが出来、
“美味い”店、”上手い”店で、”いい”店など
付加価値が高い店舗が繁盛している。
それぞれの店が持っている”技術”の差で、味が違い、仕上がりが違い、
その付加価値の高さでお客様がリピートして、積み重なり繁盛する。
こういう店では、
宣伝広告や販促政策はもともとの繁盛の上に効果を足すので有効だ。

 

しかし、この店舗の繁盛は、
商品・サービスの付加価値の高さで繁盛しているものなので、
店の繁盛ぶりに気がゆるんだり、傲慢になったりして、
品質の維持を疎かにすると、
この店に来るお客様は元々高い付加価値を期待してきているので、
それを裏切る形になって、がっかりする。
このガッカリがSNSなどで急速に拡がって、おちぶれるのも速い。

 

ソメイヨシノはまだツボミで咲いていなかった。
でも、そのツボミは大きく膨らんで開花寸前だった。

 

 

部屋から見て咲いていたのは「四季桜」で早く咲く桜だ。

 

 

赤芽垣の赤い芽が出てきていて春を感じさせる。

 

 

この白い満開の花は「スモモ」と書いてあった。

 

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2019年03月21日(木曜日)

3.21.半日ごとに回復して、俄然、会社の事が気になりだした。

手術から三日後の今日、
一日の中でも午前中よりも午後の方が明らかに回復していて、
半日ごとに目覚ましい勢いで元気になり、
手術直後からすると信じられないほどです。
こうなると、
がぜん気になってくるのが会社の事です。

 

今回の手術のように長く会社を開けなければならないのならば、
いつかは交代する私が社長の座にい続けるのではなく、
新しい人材にそのポジションを譲っておくべきと考えました。
だから、その意味は果たしたので、
今度は新しい社長に、
KeePer技研株式会社の社長はどうあるべきか、
あるいは、まだ、新社長たるべき社長教育を施してはいないので、
キチンと本格的に始めなければなりません。

 

新社長は新しく社長になったことによって、
最初から社長としての能力を持った訳ではなく、
それを身に付ける資質があると判断されて新社長になった訳なので、
これからの新社長としての経験と行動を通じて
たくさんの学びと懲りがあって、本当の社長の能力を身に付けて行くものです。
その時に前任者からの教育と修正が有効となります。
本当は最初からしなければならなかったのですが、
まず、今回の手術で長い期間仕事を開けることになっていたので、
中途半端に終わるのは良くないと思って、
とりあえず、やれるだけやってもらいましたが、
当然ですが、修正すべき点はあるので、焦らずにじっくりと修正して行きます。

 

この後、数か月後にまた長めに仕事を開ける事柄があるので、
これ以上延ばすわけにはいきません。

 

この会社はまだまだ大きく成長する理由と可能性があります。
今回の経営の承継で、その理由と可能性を止める訳には行かず、
むしろ経営者が若い世代に成ったことによって、
確実にハード的にはパワーアップした訳なので、
あとは、ソフトの部分をじっくりと吸収することによって、
この会社がここまで成長した理由と可能性を、
更に倍加、三倍加、五倍加することになります。

 

だから真剣に、でも、じっくりとやります。

 

 

 

昼間、病室から見えた小雨の中の名古屋駅付近。

 

 

病院の庭園のソメイヨシノが咲いてきました。

 

 

家から送ってきた写真。
チーちゃんが、からかわれています。

 

 

すると、必ずガブッとやりますが、甘噛みなのでまったく痛くありません。
むしろこの甘噛みをして欲しくて、チーちゃんをからかうのです。

 

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2019年03月21日(木曜日)

3.21.日一日と回復し、3月26日に退院することになりました。

私は3月5日、入院して、
腰部脊柱管狭窄症の手術を受ける為、体の準備を重ねていました。

 

そして去る3月18日に稻田医師による約2時間の手術を終え
その夜、同病院のHCU(高度集中医療室)で孤独の拷問のような経験をして、
さんざん泣き言を言いながら、術後の療養に入っていました。

 

しかし、本当にツラい時間は翌日の19日の途中までで、
この日の昼食から食べれてから、みるみる元気になっています。
手術後二日目の昨日は、
傷口に入れられていたドレーンのパイプも抜かれて一挙に楽になり、
早速始まったリハビリでは、補助器を使いながらも歩けるようになっています。
また、血圧などのいろいろな数値も安定してきて、平和な時間になっています。
刻々と改善して行く予後の回復ぶりに、
最新医療の発達のすさまじさをひしひしと感じます。

 

この術後の療養は当初約2週間の予定で、
4月2日に退院の予定でしたが、経過が順調なのと、
自分自身での管理を受け入れられるだろうなどの理由なのか
術後の療養を1週間に短縮して、3月26日(火)に退院することになりました。

 

私としては大歓迎で、素直に3月26日(火)退院を受け入れたいと思います。
外泊・外出ばかりの前入院生活など、
決して優等生病人ではありませんでしたが、とりあえず手術は受けて、
先生たちのおかげで
腰部脊柱管狭窄症は無事解消したそうです。
これで、一生、脊柱管狭窄での心配から解放されたそうです。
まだ、その実感はありませんが、
やって良かったと思える日が必ず来ると確信しています。

 

ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
おかげさまであと5日半、3月26日で無事退院できそうです。
ありがとうございました。

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2019年03月20日(水曜日)

3.20. 人生で最も長い、永遠の夜の拷問

手術台に乗せられて、誰も区別できないまま
「麻酔を入れますよ。」「麻酔薬が血管に触ると沁みますかね。」
という声が聞こえたことは憶えているが、
その後は何も憶えていず、
というよりもそれから約二時間分の時間がすっぽりと欠如している。

 

突然、私の周りにいっぱい人がいて、
中には連れ合いもいて、よく分らないが、
手術前にDr.が言っていたHCUという集中治療室らしい、
体は全く動かない。
体は痺れているというか、痛いのだが、動かしていけない種類の痛さだ。
頭がまだボーっとしている。
喋るのだが、まったくロレツが回らない。
そのうちに誰かが「ゆっくり休ませましょう」なんて言って、
皆が去ろうとしているので、
「待ってよ、おいて行かないで。ここでずっと一人なんて無理だよ。
絶対無理だから、置いて行かないで。」と叫ぶが、まともに言葉にならない。

 

言葉がきつい看護師が、「体の向きを変えてはダメです、」
それは手術前に聞いていたので、
とにかく、ジッと上を向いたまま、頭だけをぐっると見回すが、
誰もいない。時計もない。
ものすごく不安になって、Dr.が通りかかったので、
私は「こんな所に一晩、置いて行くなんて拷問だ。時間が判らないまま、
気が狂いそうだ。こんなこと聞いてなかった。くそ~~っ」と
食ってかかった。
そうしたら、Dr.は、私の部屋に行って、時計と携帯電話を持ってきてくれた。
それはそれで嬉しかったが、私自身の体の不自由と痛さは変わらない。
その携帯で連れ合いに電話を掛けたら、
HCUで唸っているはずの私からの電話に、
連れ合いはお化けからの電話みたいにびっくり仰天していた。
そのあまりもの驚き様に、私は他の誰にも電話できなかった。
と、私は思っているが、ひょっとしたら、もっと誰かにも掛けたかもしれない。

 

とにかく、時間が経つのが遅い。
HCUに入ったのが午後5時半くらいで、
次の日の朝8時くらいまで、14時間半以上、
私は1時間に10回以上時計を見て、だから多分200回以上時計を見て、
ちっとも時間が経たないのを気が狂いそうになりながら耐えた.

 

あの時間の長さは、私の人生で一番長い時間の夜だった。
その永遠とも思えるような長い夜の間に「もう二度と手術はせんぞ」と
たぶん500回はつぶやいた。

 

私の人生で最も長い永遠とも思えるような長い夜だった。

 

二つの事をおぼえた。
一つは、「麻酔」は「時間の欠如」であり、
もう一つは術後のHCU、ICUなどの集中治療室は、孤独の耐えがたい「拷問」
死ぬまでに二度とまた手術が無いことを祈るばかりだ。

 

 

本文とは全く関係なく

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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