谷 好通コラム

2018年08月08日(水曜日)

8.08.いかに解り易く表現できるかが勝負の分かれ目

洗車とカーコーティングの専門店「KeePer LABO」は、
これまで世の中に存在していなかった種類の店なので、
新店を開いても、
すぐには中々お客様が来てくれません。
たまたま来てくれたお客様にしっかりと技術を提供して、
しっかりと満足してもらい、
ご満足頂いたお客様が繰り返し来店するのと、
その満足を誰か知り合いにしゃべってもらって、
興味を持った他のお客様が来るなどの機会を
地道に積み上げていくしかありません。
今まで、新店を出した時などに色々な告知活動をしましたが、
これといった有効な策はありませんでした。
本当に一人一人のお客様の満足を積み重ねていくしかない。
これが何十軒もやって来て行き着いた結論です。

 

開店した1年目は
どんなに立地が変わっても、
何十軒開いても、残らず全店赤字です。1年目は赤字です。全店です。
それが2年目になると、
うまく二年目のジャンプが実現して、
大体3分の一の店舗が黒字転換にまで収支改善が実現します。
3年目になると黒字の店舗が明らかに増えます。
ただ、今回の3年目と4年目の一部の数店に建築時の問題があって
つまり、やたらと看板がデカかったり、
建物が無用に高く威圧的であったり、
その数店だけは未だにほぼ全店赤字で、根本的な改造が必要です。

 

そんな一部の数店を除いてほぼ全店黒字になります。
4年以上経っている29店舗は、一軒残らず黒字で、
それもその29店舗で年間4億円に近いはっきりとした黒字で、
会社の経営に大きく貢献してくれていると同時に、
新店を開ければ、
最初の一年間は絶対に赤字という
厄介なLABOの新店ラッシュを支えてくれています。
新店は少なくとも一年頑張れば順番に必ず黒字になるという確信が、
ひたすら少ないお客様の積み上げに集中することをが出来ます。

 

この店でどんな良さが提供されていて
それを得るとどんなにいいか、
判っていただくまでにものすごく時間がかかるのですが、
こちらもただ単に黙々と仕事をしているだけでなく、
何とか”判っていただける方法”が無いかと努力はしているのです。
チラシもたくさん配布します。ポスティングもいっぱいします。

 

例えばこんな店頭の看板はどうだろうかと、
江南店と長久手店の店頭に掲げて見ました。

 

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2018年08月08日(水曜日)

8.07.お勉強のできた人は自分には特権があると思うのか

東京医科大で信じがたいような不正が行われていた。
自分の大学病院に勤める医者に女医が多すぎになると、
結婚したり出産の時に辞める人が多いので、
東京医大としては女性がたくさん入ってくると、女医ばかりになって
結局、医者が不足するようになるので
入学試験で女性受験者の点数を一律下げて、
女子の合格者を減らしていたそうだ。

 

それがやっていい事か、
やってはいけない事か判らない訳がないのに、
それを東京医科大ぐるみの皆でやっていたとは、これはすごいことだ。
たまたまお勉強が出来ただけで
本当は善悪の判別も出来ないバカな大人の集まりであったか、
あるいは、
自分達は、自分たちの都合で、
人を不幸にしてもいい特権を持つ、
特別に上級な人間であると悪質な勘違いをしている悪人なのか。

 

たまたまお勉強が出来ただけなのに、
そこまで勘違いするものなのかどうか、信じられないことだが、
悪い奴とは、自分を特別に上等だと勘違いしている人とイコールではある。
たまたま人より記憶力が良くてお勉強が人より出来ただけで、
自分が他人よりも上等で価値があるのだと勘違いする人は普通にいる。
こういう人は、
多くの他人は自分より価値が低いので、
自分の為にその他人が不幸になっても、上等な自分の為だから当然だと思う。
信じがたいことだが、本当にそう思う人はいる。
記憶力が良かったり知識が多い人を即「優秀な人」と呼ぶ人は大抵そうだ。

 

人がそれぞれに持つ価値とは、多様性を持っているのに、
お勉強の点数だけで一律に序列化される悪しき教育の産物だろうか。
自分の附属病院で働く医師の確保の為だけに、
人の人生の運命を左右する受験の点数を勝手に操作するという犯罪は、
自分の物欲あるいは性欲を満たすために人を殺めるという典型的犯罪と、
程度の差しかない、同じ意味の悪質かつ純然たる犯罪だろう。
こういう医者に自分の命を預けなければならない人は哀れだ。

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2018年08月06日(月曜日)

8.06.私より年上のスーパーマン

今日の昼は再び40℃を越していたのだろうか、
昼ご飯を近くのセルフうどん屋「どんどん庵」に行って、
駐車場から店入り口のドアに歩くほんの20歩ぐらいで目が眩んだ。
日が当たっていなくても空気の暑さだけで目眩(めまい)がしたのだ。
クーラーが効いたどんどん庵の店の中で、冷麦を食べて、
さっさと出ればいいのに、
外の暑さにたじろいで、5分くらい、どんどん庵の中で涼んでしまった。

 

このキチガイじみた暑さの中、
みんなはどうしているのだろうか。
冷麦を食った後、セルフうどん屋の中から出ずにいる自分が恨めしかった。
八月もまだ初旬、お盆前の一番暑いさなか、
キーパー選手権を開いている事に、本当に申し訳なさを思うが、
そうとしか思えないのは、
歳とって弱った自分の物差しで考えるからだろうか。

 

会社の若い幹部たちは、
積極的に全国のPRO SHOPさんの店舗を廻っているようだ。
なのに、セルフうどん屋のクーラーから出られずにいる自分が情けなく思え、
自分の仕事の在り方を考えさせられた。

 

今日の朝、私達の会社よりもはるかに大きな会社の社長さんであり、
私よりも少し年齢が上なのに、
スーパーGTのレースにご自分自身が出場し、
サーキットを走っているスーパーマンのTさんが来られて、
昨日のレースを「完走」されたのに、
その疲れを微塵も感じさせず、
もっと速く、あと一周1秒はどうしても速く走りたいと真剣におっしゃる。
人間は「年齢」だけでなく、
いかに自分を鍛え、いかに高めるかなのだろうか。
もうすでに大きな差が出来てしまった大先輩の話を聞き、
私の会社の何倍もの規模があって、何倍もの人がいるのに、
ご自分で現場を回るのが日課だとおっしゃるのにはびっくりした。
みんなが揃っている土日に廻られるそうだ。
そして相手になりきって話をするのがすごく疲れるのだそうだ
私達と同じである。
また、どんな偉い人でも、その会社に入ったら、必ず一ヶ月は現場に出すとは、
何と自分に近いのだろうかと、親近感を持った。
そうでないとその会社の”仕事”が、体感として理解できる訳がない。
まったく同感だ。
体感として仕事を理解しようとしない上司に使われる部下はかわいそうだ。
その仕事の苦労も喜びも理解されないままで仕事をするのはつらい。
特に今日のように凄まじい暑さがある日はそうだろう。

 

相手に解らないことを期待して難しい言葉をわざわざ使って、
自分の有利を確保しようとする人が多い中、
久しぶりに爽快なお話をいっぱい聞けました。
信頼とか信用とは、
やたらとカタカナを使いたがるうさん臭い連中には縁のないことです。
相手に解らないだろう言葉をわざわざ使ったり、
やたらとカタカナを振り回す連中は自分が信頼できない人種であることを、
振りまきながら歩いている事に、気が付いているのだろうか。

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2018年08月06日(月曜日)

8.05.舘会長が予言したかTOM’S初の1位・2位ゴール

今日はスーパーGTの富士500マイル戦でした。
500キロレースかと思ったら、よく見ると500マイルとある。
つまり800キロレースで、
今年からなくなった鈴鹿1000キロレースの代わりのような位置付けか。

 

800キロの超長距離レースなので、
昨日の予選7位はほとんど影響なくレースを戦える。
逆に言えば僚友#36の予選三位もほとんど関係なく闘いが必要だ。

 

レースが始まる前、
TOM’Sの舘会長が、ピットのテントにいつものようにいる私に言った。
「私は今日、優勝するような気がして仕方ない。
私がそう感じた日には不思議と本当に優勝することが多いんですよ。昔から。
#1のKeePerも表彰台が夢じゃないと思えるんです。
私には変な能力があるんですかね~」

 

そんなことがありながらも、
ピットのテントには、応援の皆さんが入れ代わり立ち代わりで
大賑わいであり、舘会長の不思議な一言の事は忘れていた。

 

177周の長丁場、僚友#36は、
ル・マン24時間レースで優勝したばかりの中島一樹選手と
関口選手の素晴らしい速さでレースを盛り上げるも
二度のピット作業のミスで、三位のポジションがなかなか上がっていかない。
我が#1KeePerTOM’Sはスタート時、まだタイヤに熱が入ってない間に、
いつものようにニックが素晴らしい速さで7位から5位に順位を上げ、
コンスタントにレースを進める。

 

レースの中盤、ミシュランタイヤが意外ともたないことから#36も#1も
ポジションを上げつつ、終盤にかかった時、
この日速かったGT-Rが次々と壊れて脱落し、
#36がトップに立ち、#1が二位で、#36に0.8秒遅れにまで迫ったが、
お互いに長距離レースの終盤、消耗したブレーキをいたわって、
同じチーム二台でのデッドヒートを自重して
#36が優勝し、#1が第二位でゴールした。
富士スピードウェーにおける800kmに及ぶ超長距離レースは、
なんとチームTOM’Sの1位2位フロント独占の圧勝で終わったのです。

 

後になって見ると、
レース前、舘会長から初めて聞いた
「今日は優勝するような気がする・・」の言葉が、
想い出されてきたのです。

 

何はともあれ、これで#1 KeePer TOM’Sは、
シリーズランキング暫定トップに躍り出たのでした。

 

PHOTO by Yoshifumi Nakamura

 

PHOTO by Yoshifumi Nakamura

 

PHOTO by Yoshifumi Nakamura

 

PHOTO by Yoshifumi Nakamura

 

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2018年08月04日(土曜日)

8.04.相手が解りにくいことを期待して

昔から、今でもそうだが、
契約書とか、保険の証書とか、公式のような書類には、
読んでいるとムカムカしてくるような
口に出しての言葉では、とても言えないような、
独特の言い回しの言葉、文語体の言葉で書いてある。
これは決して相手に解り易くするためにそうしている訳ではない。
解り易くとするならば
普段の口語体の言葉、つまり新聞や雑誌・本に書いてあるような
普通の言葉で書くはずだ。
論文が口語体で書かれているように、口語体でも十分に正確に書ける。

 

しかし公式な書類には
たとえば、本当の契約書の一部、
「自己に課された秘密保持義務と同等の義務を課すことを条件として、
当該秘密情報を開示することができる。」なんて書き方をわざわざする。
このような書き方で造られた文章は非日常的であり、
このような文章を普段から読み慣れている特殊な職業の人でなければ、
とてもスラスラとは読めないし、理解できる人は少ないだろう。
公の文章なのだから、
誰に見られてもいいようにしなければならない。
だったら、誰にでも解りやすい言葉で書くべきだろうが、
なぜ公式な文章には、こんな解かり難い言語がわざわざ使われるのだろう。
こういう文章を書く立場の人は、何を考えて、
こんな解りにくい言葉の文章で書くのでしょうか。

 

解りにくい文章をわざわざ使うのですから、
ひょっとして、相手が解らないことを期待しているのではないでしょうか。
わざわざ相手が解りにくい言葉を選んで使うのは、
相手が解らないことを期待して、自分に都合の良い内容にし
意味が解らないまま相手に「まっ、いいか」と署名捺印させて、
自分が不当に有利になる為でしょうか。
権力者、権威者がよく使う手です。

 

しかし現実は、
相手を不利に陥れようとしなくても、
公式な文章を書く場合、
相手がかえって解りにくいことが分っていても、
このような文章で書くことが通例として求められているのです。
だから、悪意のない人も、こんな文章が解りにくいと分っていても
こんな文章で書くしかないのです。

 

現実には、仕方がないのです。頑張って読み砕くしかないのです。

 

 

今日は、夕方から富士スピードウェーに来ました。
明日、富士500”マイル”レースという800kmの超長距離レースがあります。
我らが #1 KeePer TOM’S LC500 は、予選7でした。僚友#36は3位です。

 

PHOTO by Yoshifumi Nakamura

 

夜、近くのイタリアンレストランで「前夜祭」の意味で食事会があって、
関谷監督と平川亮選手、ニックキャシディ選手と記念写真を撮りました。

 

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