谷 好通コラム

2009年09月21日(月曜日)

2309.居眠りで夢を見ないのはなぜだろう

今日は10月号のキーパータイムスの原稿と、
9月29日から始まるキーパープロショップ研修会のための資料作りで、
机の前に座り続けるが、たくさんの資料を読んだりしているうちに眠くなって、
椅子にもたれて30分ぐらい居眠りをした。
居眠りでは夢を見ないのはなぜだろう。

 

不思議だなぁと思いながらも、またしばし原稿書きに集中するが、
夕方六時、我が社の定時に帰る人に何となく不思議な思いが起きて、
何となく私も六時過ぎに帰宅してしまった。
家に帰ってからの時間の長さよ。

 

夏が過ぎ、午後6時過ぎでも外はすっかり暗くなるようになって
いかにも早く帰った気はしなかったが、
ごはんを食べてからの時間が、有り余って、すぐに残りの仕事を始める気にならず、
何となく、昔の歌のCDを聞いてしまった。

 

「五つの赤い風船」、
私が高校生の頃、だから40年も前だが、
反戦フォークがもてはやされた頃の、
マイナーな世界ではトップシンガーであった西岡たかしのフォークグループの名前。

 

ジョンコルトレーンやチックコリアが高校卒業してからの我が青春の音楽なら、
五つの赤い風船は、中学校の終わりから高校にかけての我が青春の歌。
ベトナム戦争真っ只中で、世界中の若者が反戦歌を歌った。
私は五つの赤い風船のたくさんの歌に感動し、
「まぼろしの翼」に泣いた。
人が人を想う気持ちを感じ、戦争の悲しさと残酷さを思ったのはあの頃で、
人を想う気持ちのせつない感動はあの頃が原点だ。

 

この歳になってあの頃のことを思い出すと、
なぜか涙が止まらないことがある。
何を感じて、何が私に涙を出させるのだろうか。
あの頃の未熟で、生意気な、愚かな恥知らずの自分が、
なんともいとおしく思えて、泣けてきてしまうのだろうか。

 

歳を経て、経験を積み、学び、今にも悟りでも開けてしまいそうに思えてしまうのは、
たぶん自分の驕りであって、大きな勘違いなのだろう。
ここまでやって来て、昔の自分の方がはるかに純粋であったような気がして、
そんな愚かなれどもはるかな純粋さを懐かしみ、
その想いを、今の若い子たちにも同じように感じる。
どの子も、昔の私が持っていた未熟さと、生意気と、純粋さを持っていて、
いとおしく思える。

 

人を想う気持ちはせつない。
胸のあたりがせつなくなって涙が出てくる。
いつか、突然、光の中に戻っていったとしても後悔はしないような気がした。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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