谷 好通コラム

2024年02月10日(土曜日)

02.10.12話.起業する前提の最後の転職。愚かな勘違いを持つ。

大きな会社では、学歴によるヒエラルキーに限界を感じ、小さな会社に行けば家業であるが故の血族のカーストに諦めて、起業するしかないと思い始めていた時期がありました。ちょうどそんな時、昔からの友達が「刈谷にあるガソリンスタンドを売りたがっている人がいる。」と教えてくれた。その友達は刈谷市から遠い所に住んでいたので、その話を私に譲ってくれたのだが、実際にそのガソリンスタンドで自分の商売として始めるには1年ぐらい先の話をなるので、その1年間を色々な準備をする必要があった為、その小さな会社をとりあえず辞めて、ある程度時間的に自由になる仕事のある会社に変わった。転職して3社目、私が31歳 (1981年) の時です。

その会社はある巨大企業の一次協力会社で、上場していてもおかしくない規模だったが家業としての企業で大規模ではあるが閉じられた会社でした。その会社が子会社として新しくガソリンスタンドを買い取ったのだが、ガソリンスタンドの運営については未経験だったので、私は副所長としてアドバイザー的な立場で1年間の限定的な雇用でした。しかし、その会社の工場の正面には創業者(その時の社長のたぶん祖父)の銅像が立っていて、社員はその前を通り時は必ず礼をしていた。その様子が私には異様に思えた。この時の経験が、自分が起業して会社を造った時のイメージが変に出来た。会社の社長というものは会社において絶対的な権力者であり、神的?な絶対的な存在にもなると。

私の最初の会社、新興会社での創業社長は絶対的な権力者であったが、神になる前に会社が潰れた。しかし二番目の大会社の子会社ではサラリーマン社長であったので社内では絶対的な権力者だったが、少なくとも銅像を造って自分が死んでからも社員に礼をさせるような存在・神ではなかった。二番目の小さな会社では会社も小さいので権力も小さく、小さな存在であり、もちろん神でもなかった。

私は1年限定の3つ目の会社で、創業会社が大きくなると創業者が神的な存在になるのを見て、それ以降3年間ぐらい変な勘違いを持った。その勘違いは起業してから3年間ぐらい続き、大切な存在が傷つくまで自分の愚かな勘違いに気が着かなかった。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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