谷 好通コラム

2001年11月27日(火曜日)

289話 季節的新鮮

めっきり寒くなってきた今日このごろ
また冬がやってくる

 

日本は四季がはっきりしていて、季節が美しい国だと言う
春夏秋冬
それぞれに楽しみがある

 

南の島グァムに何度か行ったことがあるが
いつ行っても同じぐらいの温度で
真夏に行けば、むしろグァムのほうが涼しいくらい
季節感とは縁が遠い島だ

 

その点、日本は季節感に富んでいて、ほんとに幸せだと思う

 

洗車にも、季節を感じさせる商品があっても、いいのではないかと
随分前から考えていた

 

たとえば、雪国の冬の季節ならば
融雪剤(塩カル)から、ボディーの下回りを守る「防錆アンダーコート」
なんてどうだろう
私はこれを、以前からなんとか、業務用で商品化したいと思っていた
冬が厳しいドイツでは、すでに商品化されていた
わが意を得たりと
それに使用する「コンサベーションWAX」を大量に輸入することにした

 

◎冬の初めに
1.夏用タイヤを4本ともはずす
2.あらかじめタイヤハウスと下回りに、よくスチームを掛けキレイにする
3.エアーガン、ドライヤーなどを使って乾燥する
4.防錆ワックスをまんべんなく塗る
5.その間に夏用タイヤをホイールごと裏表きれいに洗って、袋に入れる
6.スタッドレスタイヤを4本取り付ける
※コンサベーションWAXを塗っておくと、タイヤハウスの雪離れも良くなる

 

◎春の初めに
1.スタッドレスタイヤを4本はずす
2.~4.までは同じ
5.スタッドレスタイヤをホイールごと裏表きれいに洗って、袋に入れる
6.夏用タイヤを4本取り付ける

 

このことを一般の人の何人かに話したら
「そんな商品があったら有難いなぁ~」と、言っていた

 

そして、このことをあるスタンドの人に言ったら
?「タイヤのはめ替えシーズンは、
ものすごく忙しくてそんなことやってられない」
と言っていた

 

このことを、また違う人に言ったら
?「タイヤを4本一度に外したら、
どれがどこにつけてあったのか判らなくなってしまうので
1本ずつ外してやらなくてはならない
とても時間がかかって、やれません。」
と、言った

 

お客様が「それはいいですね、そんな商品があったら是非やってもらいたい」
と、言っているのに(需要がそこにあるのに)
○○だから、○○で、「できない」と言う

 

?ならば、こんな企画はどうだろう
冬の初めには
『一番雪が降ると、タイヤ交換が大変混雑します。
“大切な愛車のためには、#完璧な冬支度を、お早めに!』
『パーフェクト・ウィンター・スタンバイ
防錆効果抜群の#塩カル・ガードで、タイヤハウスの雪離れも良好』

 

春の初めには
『愛車の体中に、特に下回りに、こびりついている*塩カル*を、
さっぱりシャワーしませんか
夏タイヤへの交換時に、お勧めします。
シャワーの後は、防錆効果抜群の#塩カル・ガードでそっとお手入れを』

 

タイヤ交換のラッシュが来るまでに
高付加価値サービスを、あらかじめ販売しておく、なんて手はどうだろうか

 

「そ~んなこと聞いたことない」とか
「似たようなことやったけど全然ダメだった」とか
色々、言われるかもしれないが

 

私には、売れそうな気がしてならない
“きっとお客様が喜んでくれそうだから”

 

?は、外したタイヤにホワイトマーカーなどで印をつけておけば
全く問題ない(レースカーでは必ずそうしている)

 

出来ない理由は、出そうと思えばいくつでも出てくるものだ
出来るようにするには、どうすればいいか
“考えること”“工夫すること”

 

どんな商売でも
“季節に合わせた新鮮さ”を、工夫している
洗車だけが例外ではない

 

上に書いた企画が本当に商売になるかどうかは、「わからない」
でも
「やってみなければ、わからない“まま”」であろう

 

「やってみる」
「考える」
「また、やってみる」
「また考える」
「やってみる」
「できた!」

 

たとえ、それが結局出来なかったとしても
出来ないということを学んだ、という価値が残る
それでも十分である
「やってもみなかった」ということより100倍価値があると思う
でも、たいていの場合
「やりたい」と強く思って「やる」と、出来てしまうことの方がウンと多い
何度となくそんな経験をしてきた

 

 

先日東京で、また”変わったビル“に行った
エレベーターホールが
季節ごとに、見事に飾り付けられているビルだ
例のSONAXのビル
ビルのオーナーが、趣味で、全部自分で飾り付けしているそうだ
私は、そのビルに行くのがすごく楽しみで
今度は、どんな飾り付けになっているか、ワクワクする
きっと
そのビルに入っているテナントの方の商売にも
いい影響を出しているだろう

 

日本には、豊かな季節感があって幸せだ

 

※しかし、今回の飾り付けはは「クリスマス」であった
う~~んっ、これは日本の季節感とはチョッと違うか?
まっ、いいかっ

 

Posted   パーマリンク

2001年11月27日(火曜日)

288話 一区切りつける

一昨日と昨日の内に、今週の仕事の準備を整えて
たまたま起きてしまったトラブルの、収集の準備もして
やっとの思いで、今日一日の時間を作って
今日は、またまたレースのための練習をした
今度の12月2日の耐久レース
ある意味で最後のレースと決めたもの
万全の体制でのぞみたいと思って、無理して時間をひねり出して
MINEサーキットまで来た

 

今は、その帰りの新幹線の中
本当は、18時47分の「のぞみ」に乗る予定でいたが
その1本前17時40分の列車に乗っている
練習が早く終わってしまったから・・

 

午前中、予定通り「へな?」こと私と、「へな?」こと吉田君が1本ずつ乗って
午後から、へな?が1本乗った途中で、ストップ
ミッショントラブル
ギヤが壊れてしまったようで、すぐの修復は不可能
これで今回の練習は終わってしまった
おまけに
エンジンのブローバイ受けにオイルが溜まっていることが発見され
このまま耐久レースに出る事は不可能な状態

 

昼からは、この車のエンジンをどうするのか
はたまた、25番キーパーレビンそのものをどうするのか
今度の耐久レースにはどうするのか
そもそも、来年はどうするのか
みんなと話し合った

 

私自身レースに参加し続ける事は、時間的にもかなりきつい
いままでも仕事に支障は絶対に出していないとは、自負していても
やはりきつい事はきつい
今回のトラブルで、修理に20万円かかってしまう
費用的にも結構大変である

 

“一区切りつけるか”、と考えた
では、レース活動そのものをやめるのか
う~~~ん
レースは私にとって「元気の素」、間違いなくそうである
頭の中を真っ白に出来る瞬間があることは
私にとって、どれだけ役に立っているか、計り知れないものがある

 

仕事の中に埋没して
仕事の中からの発想しか出来ないようになると
自分から新鮮さがなくなってしまうと思う
新鮮さを持てない経営者は、世の中から置いていかれてしまう
新鮮さが新しい発想を生み出し、時代を先取りする原動力にもなる
そのためには
間隔を置いて、頭の中を一時的にしろ、オールクリアすることが必要だ
ダラダラと同じことを考え続けても、何も新たなる物は出てこない

 

たとえば
今、何かに行き詰っているとするならば
その行き詰ってしまった要素の中で、いつまでも考え続けても
そこから脱出することはできないのだ
一度オールクリアして
別の角度からの発想でしか、それを克服する事は出来ない
視点を変えることによって
今まで行き詰っていたことが嘘のように、解決の道が見えることがある
そんなことが何度となくあった

 

しかし、自分を新鮮にしておくための方法そのものも
いつまでもダラダラ同じことをしていては、その意味をなさない
いずれの方法を取るかはよく考えるが
今年と同じことを、来年もやり続けることはないだろう
一区切りする

 

今まで会社をやってきて
そろそろ一区切りつける時がやってきた、と感じることが何度もあった
いわゆる転機があった
何度かの転機があって
今また大きな転機を迎えようとしている

 

何度か、何度か
大きな転機を迎えながら
今後何年後か、どんな風になっているのか、自分自身想像が出来ない

 

目標はそれなりに持っているつもりだし、みんなも共感してくれている
そこに行き着くまでのプロセスも
わりとハッキリした形で見えているつもりだし、それなりに前進している

 

しかし、今日吉田君と話していて
「レースに初めて出場したのが、ちょうど一年前の今度のレースですよ。
ものすごく懐かしい昔のことに思えますねっ。」
そう言えば、確かにそうだ
一年前のいまごろ
それははるか大昔のように思える
一年は長い
あっと言う間に終わってしまうが
ものすごくたくさんのことが起こって
一年も経つと、いろいろな事が激変している
目標を持って行動していても、一年後は想像以上に変わってしまうものだ

 

いろんな意味を含めて
一区切りつける時が来ている
さらなる、さらなる前進のために

 

Posted   パーマリンク

ページのトップへ ページのトップへ

  • 最近の記事

  • プロフィール

    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

  • カレンダー

    2001年11月
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
  • リンク集

  • 過去の記事

  • RSS1.0

    [Login]

    (C) KeePer Giken. All rights reserved.