2003年09月24日(水曜日)
802話 不良品が出た時
快洗Taoるの不良品混入事件
これからが正念場である
今の時点で
不良品混入の恐れがある上海からの第3便の
その快洗Taoるの発送先すべてに対して
「お詫びと、不良品発見時のご連絡依頼、新品の発送」の手紙を出し終わっている
その手紙が、そろそろ客先に到着する頃なので
営業スタッフが、それぞれの客先に電話を入れるなり
訪問をするなり、対応し始めるはずだ
これからどんな反応が出てくるのか
正直言って“怖い”
このホームページにもお詫びのメッセージを載せようと思ったのだが
会社としての正式な文章を載せるコンテンツがホームページ上にない
しょうがなく、私のコラムに書いてしまったのだが
これではいけないと
良い意味でも悪い意味でも、これからのことを考えて
新しいコンテンツを作ることにした
キーパータイムスにも、9月30日号に謝罪文を書いた
あとは、不良品がどれぐらい出てくるか
ひょっとしたら、まったくないかも知れないが
あるいは、たくさん出てくるのかもしれない
ドキドキである
いずれにしても、精一杯の誠意ある対応をしようと
出来るだけの事はしたつもりだ
1本でも不良品が混入した梱包があれば
すでに何本使ってあろうと、無くなっていようと
すべて、チェックを済ませた新品のタオルの梱包をお送りする体勢も出来た
本社としては、あとは、待つばかり
固唾を呑んで、待つ
第4便の再チェックも着々と進んでいる
快洗Taoるの再チェックが、昨日から入ってくれたパートさんの初仕事になった
雨が降っているので快洗隊のスタッフも応援に来ている
上海の陶さんから
22日の夜書いたらしい謝罪文が届いた
以下原文どおり
谷様:
李さん:
ひどい品質事故が発生して、貴社の信望とそのほかの面にも、巨大な損害を与えて申しわけありませんでした。あなた様と貴社にお詫びいたします。
わたしにとって、品質に粗忽で重大な職務上の過失でした。
洗車タオルの品質には、吸水性だけにひたすら力を入れて、外観などに軽視してしまいました。後工程の縫製と検品を真面目にしていなかったため、不良品が出たと思います。
この間、他のお客様の注文品の納期どおりを納めるので、縫製のほうが遅れるせいで、やや1/3ぐらいのタオルを他の縫製工場に任せてしまいまいた。それに、検品も深夜に一気にしあげた。
さっそく、全員で検討して以下の措置をとります。
1:今現在、9名の縫製者を三組に分けて、各組に縫製タオルの色を指定されてます。どの色のタオルが不良品が出たら、その組の全員に責任を背負う。
2:品質の質と良品率を確保するため、検品には、検品者の量のノルマを減らす、若干名検品者を増やす。それに、一名プロの品質担当者を増援する、途切れない品質を確保するため抜き取り検査する。
また、梱包するまえに、もう一度品質を検査する。
谷様がたくさんの工場の中に敝公司を選ばれていただいてたいへん光栄だと思います。しかし、今回ぐらい不良品が出てきてわが工場の恥だと思います。今回の教訓を受けます。品質をあがろうと頑張ります。
もう一回我々を信じてください。
同時に、ここで、不良品でご迷惑をかけた貴社の皆様に“申し訳ありませんでした”とお詫びを述べます。
陶 建国
2003.9.22 夜
陶さんは日本語が出来ないので
難しい漢字だけで書かれた手紙を
李さんが翻訳したものを原文のまま載せました。
昨日、李さんが陶さんと電話できつく話しをしていたとき
陶さんは悔し泣きをして、言葉にならなかったという
陶さんは日本語が出来ないので
難しい漢字だけで書かれた手紙を
李さんが翻訳したものを原文のまま載せました。
昨日、李さんが陶さんと電話できつく話しをしていたとき
陶さんは悔し泣きをして、言葉にならなかったという
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2003年09月24日(水曜日)
801話 お前ならどうする
おかげさまで、相変わらず多忙である
絶対的に足らないのが“時間”
日付が変わる時間までやっても、なかなかその日の仕事がこなせない
翌日に仕事を繰り越すと、翌日のスケジュールに支障が出るので
また、その翌日に繰り延べしてしまって
結局いつまで経っても出来ない、そんな仕事が溜まっていく
追いかけるはずの仕事に
いつの間にか追いかけられるようになって
体勢の立て直しを図り、休日に思いっきりがんばってみたりもするが
突発的な事件が持ち上がったりで
結局、元の木阿弥、またジタバタになってしまうこともある
このような状態ではアグレッシブな仕事は出来ないはずなのだが
向こうから新しいチャンスがドンドンやってきて
結果的には、新しい仕事が非常に多く増えており
ありがたいことである
何でもかんでも自分でやってしまおうと思ったって
物理的に、あるいは能力的にとても出来る事ではない
だから必然的に、会社のスタッフに仕事を移譲して行くことになる
そのための私のパターンとして、いつも取っている方法
何か新しい分野の仕事が始まると
私は、その仕事を担当するスタッフと一緒にその仕事を始める
“立ち上げ”を担当スタッフと一緒に行動して
やっていく中で、その仕事の意味と、どう実行いくべきなのかを語りながら
また、一緒に考えながら
その仕事を立ち上げていく
そして、ある程度の時点まで来たら
その人に任せて、私は他の仕事を進める
ロケットに例えると
私がブースター役になることだ
ロケットが打ち上げられるとき
ロケット本体には、たいていブースターがくっつけられており
本体の推進力と、ブースターの推進力を合わせて打ち上げられる
そして、ある程度のスピードが乗ってきて高度が上がってきたら
ブースターを切り離して
本体のロケットエンジンの推進力だけで
軽くなった本体を軌道に乗せていく
私の仕事は、そのブースターの役割だと思っている
それでいいと思ってきた
しかし実際には、もういいだろうと思って
ブースター役の私をそのロケット本体から切り離しても
なかなかうまく行かないことの方が多い
一緒に行動することで伝わっているだろうと思った事が、意外と伝わっていなかったり
行動に修正を掛けなければならない時点で
修正が掛からなかったり
表面的なことは伝わっていても、その仕事の意味がしっかりと伝わっていず
新しい局面において、まったく対応できなかったりする
昔の歌ではないが
「3歩進んで2歩下がる」というのが実感
“一歩一歩確実に前進”というよりも、“3歩進んで2歩下がる”
もっと実感的には
「3歩進んで、3歩下がる」
いつまで経っても、一歩も進んでいない
それでも、わずかに数センチは進んだのかなという程度
そう思えてしまい、呆然とすることもある
仕事の移譲とは
自分で一つのビジネスを組み上げるよりも、はるかに手間が掛かかり
しかも、そのこと自体が直接新しい収益に結びつくわけでもないので
つい、自分でやってしまいたくなり
そうすると、ちっとも仕事の移譲が進まない
仕事を任せるということは、想像以上に大変なものだ
なぜこんなに手間がかかり
なぜ、それでもうまく行かないのか
ふとっ
こんなことを思い出した
例のスーパーマン、アイビー石油の馬場さんのことである
彼にスタッフから何か相談事を持ちかけられたら
彼が言う決まり文句がある
「お前ならどうするとや?」
相談事に対して“指示”という形で結論を言ってしまうのではなく
「お前ならどうするとや?」と
その用件に対して相談者の意見を聞き
どういう考え方を持っているかを確認して
その上で、自分の意見を言い
その両者に違いあるならば、それがどうして違ったのか
なぜ相談者の対応ではいけないのか
なぜ、自分の対応の方が良いのか、その意味をとくとくと話す
たとえそれが、夜一緒に飲んでいる時に
携帯電話にかかってきたスタッフからの相談でも同じだ
やっぱり「お前ならどうするとや?」とやっている
だから、こんな時の話は実に長い
「それは、ああしろ」と言ってしまえば、簡単なのに
相談者の意見をきちんと聞き、自分の意見もきちんと言って
その上、その違いの意味まで話す
「ああしろ」と言ってしまう労力の100倍の労力をかけて
人を育てているのだ
私にはそれが欠けている
私だって
「ああしろ、こうしろ」と言うだけではなく
指示の意味を、かなりジックリと話すこともある
そんな時は、かなりしつこく話す
しかし、「ああしろ」だけで済ませてしまう場合もあるし
ましてや、「おまえならどうする・・・・」などと相手の意見を聞くまではしていない
これは根本的な違いがある
「ああしろ」も、その理由をジックリと説明するにしても
あくまでも自分からの指示であり
自分の考え方の伝達であって
一方的であることに違いはない
一方通行なのだ
それに対して
相手がどう考えているのか聞くこと
そしてそれがどういう意味であるかを聞き
それに対して、自分の意見を言うことは
一方的ではない
相互に自分の考えを出す“相互コミュニケーション”になっている
相互コミュニケーションを持つことによって
つまり、相手の意見を聞き
その上で自分の意見を言うことによって
相手の意見を修正する
こうすることによって、初めて自分の意見の意味が相手にきちんと伝わり
そのことによって、初めて相手の能力を上げることができる
自分の意見の伝達だけではなく
お互いの意見に対する考え方の違いを示すことによって
真の伝達が出来るというものだろう
ふとっ気が付いたのだ
私は
実は、自分の考え方を一方的に伝達しているだけで
実は、仕事の移譲
しいては権限委譲に必要な真の伝達をしていなかったのだ
きっとそうなのだ
私は、ふとっ、気が付いてしまったのだ
これから私は「お前ならどうする?」って聞きまくろう
私に一言でも相談に来た奴がいたら
そら来たッ!とばかりに
「おまえならどうする?」ってやってみよう
しかし、ここに、こんな風に書いてしまったら
ダレも近寄って来なくなってしまうかもしれない・・
まっいいか
ここ2.3日いろいろな事があった
一昨日は、佐世保の快洗隊・有福店の研修生の卒業式
わざわざ佐世保から卒業生を迎えに来てくれた伸光商事の若き常務たちと
一ヶ月の厳しい研修を終えての卒業式
なかなか感動的なのだ
いつも、その様子をカメラに収めようと思うのだが
また、撮り損ねてしまった
が、そのあと
一緒に晩御飯を食べに行って
その写真は撮った
ひさしぶりに酔っ払った
しかし、その頃
本社の倉庫では、上海からのタオルを
それこそ1枚1枚、丹念に検品している最中であった
「絶対に快洗Taoるを殺さない」と、みんなで一生懸命タオルをチェックしていた
その様子が頭に残りながら
これから新しい快洗隊を立ち上げていく人たちと食事をしながら
ここ最近の山ほどの出来事を思い出しながら
「大切にして行かねば
それぞれ、みんな、きちんと大切にして行かなくては」と、つくづくと思ったのでした
昨日は朝早く、東京・大宮と出かけた
夢を実現すべく、力ある人たちと
新しい快洗隊用地を物色しに行ったのだ
朝、名古屋を出かけたとき
空いっぱいに秋が広がっていた
「これなら今日は富士山が見えるかもしれない」
ワクワクしながらカメラを用意していたら
やっぱり見えた!
ちょっとモヤがかかってはいたが
ほとんど雪がない“茶色い夏の富士山”が
もうすぐ初雪を持ってくるであろう秋空の中に、ぽっかりと姿を見せていた
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