谷 好通コラム

2008年05月02日(金曜日)

1906.お客様の気持ちを汲み取る能力

四月前半は土日ごとの天候不順もあって
洗車台数が大幅に減り、
4月16日時点の14店舗の洗車売り上げ全体で前年同月日対比の68%まで落ち込んだ。
しかし、後半からG.W.に掛けて盛り返し、
特にダイヤモンドキーパー、アクアキーパー、クリスタルキーパーなど
高性能コーティングが前年対比151.8%と大きく伸ばして、
四月月末までに前年対比106.3%までこぎつけた。
新車が多く納車されるこの時期、
新車に対する高性能コーティングに
大きな需要があることが改めて解った四月であった。
「14店舗総合計」45,575,116円で、「一店舗平均」が 3,255,365円

 

その中で特に大須店。
33坪のフィールドでたった二人のスタッフが運営している。
視認性は抜群。
名古屋のメイン通りの一つの角地にあって、
狭い店とは裏腹にどでかい看板が、
毎日何千人ものドライバーに見られる「看板店」である。
しかし、非常に入りにくい立地にあって、
また、看板が目立ちすぎ敷居が高く感じられるのか、
新規で来店されるお客様は意外と少ない。
目立つ場所に来店客が少ない店は、ヤバイ感じがして余計に敷居が高くなるのか。
来店客の少なさに長い間悩んでいた。

 

少ない来店客だが、圧倒的に高級車が多く、
望まれる商品も高いものが多い。
平均単価も10,000円以上が普通である。

 

三月から大須店に土井君が店長として来た。
彼は若いが自信家であり、天性の明るさを持っている。
その彼が店長になってから突然、大須店の売り上げが1.5倍以上になった。
今月は売り上げで272万円。前年対比168.4%。
かなりの急上昇である。
金額の高いガラスボディコーティングが非常に増え、
それに伴うホィールコーティングなども増えている。
一体何があったのか。
前任の店長も非常に真面目であり誠実な若者であったのだ。

 

大須店は看板が非常に目立つので、「電話」での問い合わせが多い。
入りにくいのだが、その代わりに電話での問い合わせが多く、
それもずばり「ガラスボディコーティング・ダイヤモンドキーパー」について聞いてくる。
これは小さい車でも4万円から、
大きい車で鏡面加工という難しい施工を伴うと
10万円を軽く越すこともある高い商品なので、まず電話でということなのか。
もちろん商品は、高い値段に見合った素晴らしい結果を必ず出し、
そのあとの洗車やメンテナンスも万全な快洗隊なので、
私たちとしては絶対に自信のあるものだ。
また、土井店長もスタッフの三浦君も技術的に不安はない。
それは前任者でも同じで、人間的にも信頼の置ける人であった。

 

しかし、何が急激な上昇を伴う変化をこの大須店にもたらしたか。
それは、多分、お客様から見た「店舗の自信」だったのではないだろうか。
同じ言葉でも、言葉にも表情というものがある。
自信たっぷりの明るい言葉の表情なのか、真面目で慎重な言い回しの言葉の表情なのか。
もちろん、電話だけで施工を決められることはない。
お車を持ってきていただき、
実際にお車を見て、塗装の状態を判断し、
駐車状況、使用状況をお聞きし、
お客様がどんなキレイさをお望みで、施工後どんな手入れをご希望なのか、
いろいろな角度から判断し、お客様の気持ちを汲み取り、
適切な提案をしなければならない。
何しろ数万円から十数万円のお買い物なのだから。

 

施工を受けたお客様にきちんと満足していただくための
判断と提案は非常に大切な部分である。

 

「売り込みのうまさ」とは全く違う別次元のことなのである。
肝心なのは、お客様の気持ちを汲み取り、
お客様のお望みを的確に見つけ出し、
それを実現するための的確な判断と、的確な提案が出来なければならないのだ。

 

そのことについては、前任者も能力的には問題なかったと思う。
しかしそれには、まず、来ていただき、
お車を見、お客様と対面でお話をされていただかなければ何も始まらない。

 

出発点はまず電話である。
看板を見て興味を持っていただいたお客様は、
まず電話をして、どんな感じの店なのか、どんな感じの人なのかを察っしようとする。
そこまでは「印象」でしか判断のしようがない。
自信に溢れて、明るく、親切そうであるかの印象で、
車を持って、店に行くかどうかを判断されるわけだ。
ここで、天性の明るさを持ち、自信たっぷりの土井店長のキャラクターが活きてくる。
三浦君も同じであろう。

 

電話をもらい、お車を持ってきていただく確率は
90%以上だと土井店長は言っていた。
そこが、決定的な違いなのかもしれない。
もちろん、来ていただいてからの、
お客様のお車を見て、お話をして、お客様の気持ちを汲み取り
適切な判断と提案が出来るかどうかが
最も大切な要素であることは違いのないことであるが。

 

土井店長は、その自信たっぷりの表情と言葉から、
「売り方がうまい」と周りの人は誤解するが、(ひょっとしたら本人も)
そうではなくて、
お客様の気持ちを汲み取る能力があって、
きちんとした判断と提案力があった上で、
その能力を発揮するために、
電話をいただいた時、まず来ていただく応対が、
彼の天性もあり、良いと言うことなのだろう。

 

「調子いい」だけでは、
とても高い商品と技術を信用してもらって、
ひと月に275万円も買っていただけるものではない。
土井店長と三浦スタッフの能力が高いことの証明である。

 

 

昨日、「達成会」をJR金山駅の近くの居酒屋でやった。
スタッフの数が二人なので、
私のポケットマネーの消費が少なく済んだのはラッキーであった。

 

 

(明日は東京で、松戸店と五香店の達成会である。ここは人数が多いのだ。(^_^;)

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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