谷 好通コラム

2014年05月02日(金曜日)

5.01.むなしさだけが残った一昨日のお酒でした。

一昨日の夜。仕事が9時過ぎに終わったので、
一緒にいたスタッフ7人と食事をしに出ました。
いつもの安い食堂です。
それでも、適当に料理を頼んで、食べて、
ビールや焼酎を飲んで騒いでいると、
本当に楽しくて、やめられません。
でも、この日は、
酒を飲み終わって、連れ合いがお勘定をしに行ったら
なにやらもめています。
ずいぶん時間がかかって、
戻ってきた連れ合いに聞いたら、
「5万円だって言うから
『そんなにする訳がない。もう一度計算してっ!』
って言ったの。そうしたら、『2万円でした。』だって。
この店は、こういうこと二回目よ。」

 

私達の行く店はいつも安い店ばかりなので、
6人で5万円分も絶対に食べられない。

 

この店は中国の人が経営していて、
店員さんがすべて中国人で、日本語がほとんど通じない店です。
入国ビザの関係で、
何年かごとにスタッフがごっそりと入れ替わり、
その店でずっと商売を続ける人はいません。
だからなのか、言葉が通じないので間違えたふりをして、
ありもしない値段をふっかけるのでしょうか。
文句を言われても、言葉が分からないので
何を言われているのか分からないふりをするのでしょうか。
私達が酔っ払っているから、判らないと思ったのでしょうか。

 

たまたま間違えて、二回とも、本当に間違えて、
2万円のお勘定を5万円と言ってしまったのかもしれません。
確率としては低かったとしてもゼロではありません。
でも、私達はたぶん、その店にはもう行かないでしょう。
そして、私達が行かなくても、その店はつぶれたりはしないでしょう。

 

5万円だと言ったその人も、
二年後か三年後にはビザが切れて中国に帰り、日本にはいなくなるでしょう。
日本で2万円を5万円と言ったことを、
その人は反省もしなければ、後悔もせず、憶えてすらいないでしょう

 

誰も何もなく、
ただ私達がその店に行かなくなるだけです。

 

虚しさだけが残った一昨日のお酒でした。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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