谷 好通コラム

2023年10月08日(日曜日)

10.08.危機の察知とチャンスの察知。客観的と、共感的に見える事。

客観的に物事を見ることはいつも絶対に必要です。

言うまでもなく客観性の最たるものは数字です。

 

その数字が持っている意味をよく理解した上で、

その一つ一つの数字が小さい時の意味、大きい時の意味、

また、他の数字との相関関係をよく理解していると、

色んなケースを経験する中で、

この会社の、或いは一つ一つの店舗の状況をおおよそ理解することが出来て、

その強みが見えたり、あるいは改善すべき点が見えたり、

時には異常を発見することも出来る。

或いは危険な兆候が見つかる事もある。

 

数字は見慣れてくると、

その数字の並びに信頼と誠実が造る平和な風景が見えたり、

逆に、苦痛や悲しみが見えたりもする。

或いは、その数字を作り出した人の傲慢が見えたり、臆病が見えたりもする。

百の言葉を並べるより、

一つ一つの数字の意味と、

その数字の並びが物語る意味の方が合っている場合もある。

しかし、当然、数字は数字でしかなく、

たくさんの事の積み重ねの結果であるが、しかし結果でしかない。

そこに至るまでの経過が解かる訳ではないので、

数字が万能である訳ではなく、あくまでも参考でしかないのは当然です。

しかし主観や何らかの意図が入り込んだ言葉や文章に対して

数字は、事実であるだけに客観的な判断の参考としてはむしろ強いものです。

しかし、あまりにも細かくバラバラにした数字の羅列は、

危機の察知に必要な傾向と異常値を、

多過ぎる数字の羅列の中に埋没させて、見えなくしてしまう弊害があります。

 

機器の察知には客観的な方向性として、

数字の意味の理解が大きな意味を持ちます。

あるいは、

危機の察知とは正反対の意味で、

企業の成長に絶対的に必要な”チャンス”の察知、発見に、

数字が果たす役割も見逃せません。

数字の傾向が持つ意味の中に、

自分達が、気が着かなかったチャンスが表れていることがあって、

環境の変化・顧客の意思の変化を数字の中に見出すことは少なくありません。

 

数字は、

単に成績を表しているものでなく、競争の道具でもない。

企業活動の意義

「世の中に価値を提供して、報酬を得て成り立ち、成長する。

その事によって内外共に関わる全ての者が糧を得て其々の幸福を求める。」

数字は、相関関係を持った数字の並びは、

あらゆる企業共通の目的を実現する過程を表す客観的なバロメーター。

それだけでなく危機もチャンスも表すことがあります。

 

 

危機の察知とチャンスの察知に必要なのは、

客観的な数字が示す意味を察知すると共に、

もう一つ重要なのは、

或いは、

もっと重要なのは、

 

危機のシグナルが何かの拍子に出た時に、

そのシグナルに誰かが気が着いて、

その誰かが発した声に、

それが誰であろうとみんなが聞く耳を持てるかどうかということです。

そしてそのシグナルに反応して、すぐさま有効な対応策を打てるかどうか。

これを机上で考えるならば、

「仕組み作り」ということになるだろうが、

いくら仕組みを作っても、仕組みが動くのを待っていてはもう遅い。、

むしろ肝心なのは危機に対する敏感さ、

敏感な危機感をいつも会社として持てていれば、仕組み以前に反応できる。

 

しかし、それにしても、なんにしても、

危機のシグナルに気が着く感性を持てるかどうか。

その肝になるのが、いつもお客様側からの感性を持てるかどうか。

お客様との共感性を持ち合わせた人間が常にいることが決め手になってくる。

 

これは、実はチャンスの察知にも決め手になっていて、

売っている側からは中々見えないお客様の中にある購買のポイントが、

ふとお客様の気持ちになれたこちら側の者が気が着くと、

お客様の購買意欲のポイントを着いた商品づくりや、販促策が生まれる。

 

危機の察知と、チャンスの察知は、

私達がいかに客観的と、共感的に物事が見える事。

ここが重要なポイントだと考えました。

 

いずれにしても、鈍くては話になりません。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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