谷 好通コラム

2023年10月22日(日曜日)

10.22.自分が売りたいものを振り切って、相手が買いたいものを

商売とは、シンプルに言えば

(売り上げ)-(仕入れ)-(販売経費)=(営業利益)

つまり、

商売をする側=売る側として

経済的な目的である営業利益を出来るだけ多くしようとすれば、

出来るだけ安く仕入れたものを、

出来るだけ安い経費で、

出来るだけ高く、

出来るだけたくさん売れば、目的である営業利益は大きくなる。

 

これが、

商売される側=買う側としては、

その商品(サービス)が自分に与えるであろう「価値(実利or喜び)」に比べて、

その商品(サービス含む)の価格(費用)が、

低いか妥当であれば買うし、また買い続ける。

逆に

高過ぎれば、買わないし、

或いは、安いと思って買ったのに意外と価値が低ければ。もう買わない。

 

売る側と買う側では、その構造がまるで違う。

売る側は、

安く買ったものを、少ない経費で、高く、たくさん売ることを考える。

しかし、

買う側は、

自分にとって価値のあるものを出来るだけ安く買いたい。であり

もちろんその商品の「価値」とは、買う側にとっての「価値」であり、

売る側が買った値段(仕入れ)とはなんら関係ない。

しかも決定的なことは、

その商品(サービスも)が売れるかどうかは、100%、買う側に決定権がある。

 

つまり売る側の事情とか売る側の欲求とは全く関係なく、

買う側にとっての「価値」がその商品に有って

その価値を買う側が「欲しい」と思うことで商品は売れ、売れ続けるので、

売る側が儲かるための売りたい商品とは、なかなか一致しない。

 

そこで売る側は工夫して、

その商品が持っている買う側に取っての価値を誇大に思わせたり、

何度も何度も見せる事によって欲しいと錯覚させたり

説得したり、追い込んだり、色々な手法で、

特に今は情報操作で

買う側に「欲しい」と思い込ませて、買わせようとする。

しかし、これは買う側が一度買ったら自分の錯覚に気が着くので、

決して購買は続かない。

 

 

ならばどうするのか、

商品が売れるかどうかは、

100%買う側が決めるという事実は、いわば定理なので、

買う側の、買うかどうかの決定要素である「買う側にとっての価値」が、

買う側にとって間違いないものであって、

買う側がその価値から得られるメリットが、

その商品価格より圧倒的に大きいければ、買う側は買い、買い続ける。

買い、買い続けてくれれば、おのずと買う人も増え、

購買が積み重なり、その商品(サービス)を供給する仲間も増え、

ビジネスは拡大し、成長する。

 

 

売る側は、この売る商品(サービス)が、

買う側にとって価格に対して

買い続けるに値する「価値」を持っていて、

その価値が、時代の変化にも合っていて、陳腐化せず、

その価値が、状況に進化によって更新され、いつも新鮮であり続けるには、

それを実現する為の新鮮な感性と価値観を、

その事業を構成する主たる者が、或いは集まりとして持ち続けられるか。

 

しかし、主たる者とは人間なので必ず死ぬので、

実現する為の新鮮な感性と価値観は、必ず、集まりとして持ち続けるしかない。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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