谷 好通コラム

2014年06月03日(火曜日)

6.03.ネガティブな思考とリスクマネージメントの違い

ネガティブ思考とは、
何かを実行しようとする時に、
それを実行する事によって引き起こされるかもしれない危険や懸念を考え、
その危険と懸念を恐れ、避けるために、
実行しないということです。
しかし多くの場合、
その危険や懸念は、実行しないための言い訳として使われることが多く、
その危険や懸念が、何らかの方法や手段によって、
回避できるかどうかの検討も、努力もされないことが多い。
つまり、実行そのものに否定的であって、
「やりたくない。」というネガティブな動機が根底にあることが多い。

 

対して、
「リスクマネージメント」とは、
何かを実行しようとする時に、
それを実行する事によって引き起こされるかもしれない危険や懸念を、
あらかじめ予測し、
その危険や懸念を生じさせない方法や手段を講じた上で、
実行する。ということです。
“実行するため”に、あらゆる問題発生や、危険を予測し、
未然に防ぎ、実行する事がリスクマネージメントであって、
根底に「実行したい」という動機がキチンとある。

 

ネガティブシンキングとリスクマネージメントは、似て非なるもの。です。

 

リスクマネージメントとは「実行するため」の方法論であって、
危険と懸念を考えすぎて何も出来なくなっているとしたら、
それはリスクマネージメントではなく、
ただのネガティブ思考に陥っている危険があります。

 

石橋を叩いているうちに、叩きすぎて、石橋を叩き壊してしまう。
なんて、たとえ話があり、愚かな行為の典型として言いますが、
この人は、愚かであったのではなく、
たぶん、その石橋を渡りたくなかったから、
叩き壊したのでしょう。

 

「とりあえず、やってみてから考える。」
私はどちらかというと、このパターンで、軽率に物事をやり、
山ほどの失敗を重ねて、
痛いほどの学習をしてきたタイプです。
だから実行力は誰にも負けない自信があります。
ただ、リスクマネージメントと言えるような
事前の、懸命なる検討は、いまだに、苦手です。

 

スーパーGTに2戦だけ出場のチャンスをもらった平川亮選手が、
2戦とも、コースに出たばかりの周にコースアウトするくらいの
気合と、戦闘モードをむき出しにしたあのパターンが好きです。
いいんです。
やり過ぎがちょうどいいぐらいなのです。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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