谷 好通コラム

2023年12月09日(土曜日)

12.09.品質に目をつぶって、むやみに数を求めると必ず失敗する。

2018年、この会社では創業以来一度だけ増収減益を経験しています。

店舗を造っていく一人が

何軒もの新店を一緒に作っていく中で

自分の思い通りに店を造りたい。その方がいい店を造れると思い込んでしまい

みんなのコンセンサスを得ないまま、

独走して勝手に何軒かの新店を造った事があるのです。

しかし、その数店舗が同じような症状で立ち上がりに低迷したので、

これはイカンと強引に配置換えをして、

体制を変えたことがあります。

その時の一時期、

会社の空気が重くなったことがあって、

それを打ち破る景気づけの意味もあって、

「思い切って出来るだけ数を多く、早く、LABOを精力的に造って行こう。」

出店”数”優先で新店を造った時期があったのです。

がむしゃらに多店舗を造っていく間に、

いろんな問題が発生したとしても、

その問題を解決していく中で新しい展開が見えてくるかもしれないと考えた。

たしか、その一年間は16店舗造ったはずだ。

 

しかし、その頃はまだ、

KeePerの認知はそれほど世の中には広がっていず、

新規客の数は少なく、リピートの積み重ねのスピードも遅くなった。

新店をハイスピードで出せば売り上げはそれなりには上がっても、

その結果、

オープンして1年から2年間ぐらいは来店客数が少なく、赤字経営が続き、

結果として、増収”減益”となったのです。

 

更に大急ぎで店簿数を追ったので、

店舗の立地も見誤ったところがあって、

三重県のLABO芸濃店は、芸濃イオンタウンの中に造ったのですが、

その芸濃イオンタウンは休みの日に現地確認をしたので、

その日はそこそこの賑わいがあったのですが

いざLABOを造って開店して見たら平日はガラガラでまるで人がいなく、

LABOにも来店が全く見込めないことが分かって、早々に閉店しました。

開店してから3か月後の事です。

 

芸濃イオンタウンが平日にそこまでガラガラになることは、

工事中にも分かった筈だったのですが、

それを報告する者も誰もいず、

というより、事前にそれくらいの確認もせず、

がむしゃらにLABOを造ってしまった私達の完全なミスです。

KeePer LABO史上初めての閉店でした。

 

そんな失敗に、

脇目も振らずに出店”数”を追いかけるのはダメだと強く反省をして、

また、1店舗1店舗を十分に吟味して、

着実に出店していく方針に切り変えました。

それから何年か、着実に数店舗の新店を開けて行って、

減益することなく着実に増収増益を積み重ねてきた訳です。

その中でもSNSを積極的に使うようになってから成長のスピードが上がり、

新型コロナ禍が更に成長に拍車をかけ、

いつの間にか知名度も数段上がって、

KeePer LABO新店を開けたらオープン当初からある程度の集客があって、

数年前から比べて、比べ物にならないぐらい立ち上がりが早くなりました。

オープンの翌月には、単月での採算が取れるぐらいにまでなってきたのです。

ならば数年前の増収減益の愚を繰り返すこともなく、

店舗数の増加に拍車をかけ得る土壌が出来ていると判断して、

三か年計画を立てる時、1年目12店、2年目15店、3年目30店の

新店計画を造りました。

2年目、つまり今年度、新店15店舗オープンの約束は確実に果たせます。

それも、その1店舗1店舗について十分にみんなで吟味し、

数のみを追ったいい加減な店舗づくりは一切やらずに造ってきました。

人的な確保も全く問題なく、

むしろ確保し過ぎているぐらい。

それが販管費の予定外の増加に結び付いているぐらいで、

対策のしようのない問題はないのですが、

この新店15店舗の実現の為に果たすべきテーマがはっきりしてきています。

 

問題は、今の陣容で、

このクォリティ維持のための努力と手間を掛けながら、

新規店舗数を2倍のペースに上げるべきなのか、上げられるのか。

新店を造り出していく1店舗当たりの手間と、こだわりの維持をしながら、

当然、KeePerとしての品質を維持しながら

さらに収支の現状を維持しながら、

新店オープンの今のペースを二倍に上げるべきかのかどうなのか。

はたまたそれが出来るのか。熟慮し、議論していかねばなりません。

 

年末いっぱいかけて、真剣に議論し、

じっくり考えていかなければなりません。

 

いずれにしても、

今年の12月・年末は、現在進行形でとにかく、もの凄いことになっています。

KeePerに対する需要の加速的な膨張は待ったなしで続いています。

この需要の大きな増大加速に対して、

こちらもすっきりとした答えを出していく必要が迫っています。

 

1月にオープン予定の「KeePer LABO越谷店」の看板検討図。

 

 

 

まだ開示前なので、開店の地域名と店舗名を明示できないある新店の予定図。

 

今日は午後から、

KeePer LABO 四日市店と、KeePer LABO四日市南店に行って来ました。

このことについては、また明日の午前中に書きます。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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