谷 好通コラム

2025年01月11日(土曜日)

01.11.「生態系」という言葉を調べたら、こんな解説があった。

ネットで「生態系」という言葉を調べたら、こんな解説があった。
(その解説に自分なりの解釈と少し拡大を加えいるる)
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地球上には、1000万以上の種類の生物がいると考えられており、
一つ一つの生物は他の生物と関り合いながら生きている。
そうした生物たちと、それらが生きる自然環境をあわせて「生態系」という。

植物が光合成で養分をつくり、その植物を草食動物が食べる。
その草食動物を肉食動物や雑食動物が食べる。
動物が死ぬと、
微生物が分解し、その養分を植物が取入れる。
このように、生物がそれぞれの役割を担当しているのが生態系だ。
気候の変化や人間活動により、
ある生き物の数が大きく増えたり減ったりすると、
生態系に乱れが出て、ほかの生き物全体に影響が出る。

・生産者=植物
・消費者=動物や魚
・分解者=菌類や細菌類
・無機的環境=光・水・大気・無機塩類

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生態系には食物連鎖の要素が大きく、
その中で「人間」は消費者に当たるわけで、
同じ消費者である動物は死んだら、
それが食物連鎖の頂点に君臨すると言われる百獣の王であっても、
死ねば分解者(菌類や細菌類)によって土地に戻り、生産者(植物)の養分となる。
これが食物連鎖の輪で、生態系の大切な要素だ。
しかし、
人間は死んだら遺体を焼いて灰にして弔うので、
人間だけは「分解者(菌類や細菌類)」に分解されることなく
だから植物の栄養になる事もなく
食物連鎖の輪を断ち切り、消費者のまま終結するようになった。
だから、人間は、もう
自らが生態系の一部である(あった?)という自覚が無いのでしょうか。

 

だから
人間は自立して存在しており、
人間たちだけでも地球上に存在し続けられると信じているのでしょうか。

確かに人間は、
有史以前から植物を農作物として育て、
改良し、自らのものとして自在にして来た。
動物だって、人間が食べる為の動物、家畜を作り出し、育て、食ってきた。
現代においては食べ物を工業製品として作り出し、
果ては、生き物由来ではない原料からの食糧生産まで可能になってきた。
もはや、
人間は食物連鎖の輪から完全に脱し、
生態系に属さない、唯一無我、完全に独自の生き物のように思える。
私たち人間はすでに食物連鎖の輪の中にはいないかもしれない。
だから、たぶん、
美しい自然を無残に壊しても、悪いことをしていると感じないのだろうか。

 

人間は、食物連鎖の要素の中では自立した。しかし、
生態系の要素はもう一つ、無機的環境=光・水・大気・無機塩類。

生産者(植物)は、分解者(菌類や細菌類)が作った養分を得、
水と大気CO2を使い、
光を浴びて光合成(CO2を吸いO2を排出)してその体を作る。
その過程で大気O2を排出して、
消費者(動物)の呼吸(O2を吸いCO2を排出)を成り立たせる。

 

生態系には食物連鎖だけではなく
無機的環境(光・水・大気・無機塩類)の要素が重要な役割を果たしている。
人間は、食物連鎖の中では、完全に自立したかもしれないが、
化石燃料を燃やし過ぎたために、大気中のCO2の量を増やしすぎて、
気候変動を起こし始めていて、
人間の危機だけでなく、生態系全体を壊し始めていて、
このままだと絶滅の危機を抱えている。
食物連鎖の中での自立のおごりが、
大気のバランス破壊を起こして生態系全体の破壊、
生態系全体の絶滅の危機をも回避できるような錯覚が人間の中に有る。
生態系の保全は自然が美しいからとか、動物がかわいいからという
センチメンタルな次元の問題ではなく、
環境問題を語る時に、誰も、
100年先、200年先すら語れないような
危機的状況に進んでいるのではないだろうか。

 

真剣に不安になった。

 

人間は、食物連鎖の中では自立したが、

それでもやはり、生態系の一部であり続けていることを忘れてはいけないのだろう。

人間は自然という生態系を破壊しても存在し続けられるという錯覚、

思い上がりを捨てるべきなのだと思うのです。

 

今、福岡に向かう新幹線の中。

大きく削られ山体の形が変わってしまった「伊吹山」

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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