谷好通コラム

2009年09月27日(日曜日)

2314.沖縄行きの飛行機が満席

午後、沖縄行きの飛行機に乗って、今はその飛行機の中。
私はこの飛行機に乗る前までてっきりガラガラであると思っていたが、
きっちり満席である。

連休が終わり、学生の夏休みも終わって、
海水浴のシーズンも終わった。
夏の観光シーズンは終わった上に
ただ今、沖縄は新型インフルエンザが大流行している真っ最中で、
これまでの新型インフルエンザ騒ぎを考えると、
沖縄に行く観光客が激減しているのではと思っていた。
しかも今日は日曜日で最終の飛行機。これから沖縄に行く人は少ないと思ったのだ。

それがなぜ満席なのか私にはまったく分からない。
乗っている人はほとんど観光客のようで、
相変わらず若いカップルが圧倒的に多い。
地元に帰るらしき人がチラホラ、仕事に行く雰囲気の人間はほぼ見当たらない。

彼ら、彼女らは、一体どういう人達なのであろう。
学生よりはちょっとだけ年齢が上のような気がするが、
みんな同じように化粧が厚く、男はジャニーズ風で、
姿かたちでは彼らがどんな人達なのか、やっぱり、私にはさっぱり分からない。

一時よりは新型インフルエンザのことをパニック的には騒がなくなったが、
沖縄では今が大流行状態のようだ。

知り合いの人から興味深い事を聞いた。
外食の大手チェーンの沖縄のFCさんの中で一つの異変が起きているという。

その外食チェーンでは、
店で食べるお客さんがほとんどで
従来からテイクアウトや宅配はあまりなく、
特に宅配サービスは、実施している店と実施していない店がある。
宅配サービスは元々需要が少なく、売上も大したことはなかったそうだが、
それが、沖縄で新型インフルエンザが流行するようになって、
宅配が急激に増え、
宅配サービスを実施している店の売り上げがぐんと伸びて、
実施していない店の売上はガックリと減っているそうなのだ。

新型インフルエンザが怖くて、
人が集まる場所にみんな行きたがらなくなったようなのだ。

その外食チェーン店では、
スタッフ全員がマスクを着用して接客し、調理しているそうだ、
そのことを店頭に提示しているとも聞いた。
沖縄では、新型インフルエンザの流行が生活の中に大きく影響しているようだ。

私はこの話を聞いて、
早速、こんなものを作らせた。
スタッフがお客様のお車の中に入り込んで「車内の清掃」を行う時に、
お客様にご心配をかけないよう、スタッフは手を消毒してマスクを着用する事として、
それをお客様にお知らせするPOPだ。

(モデルは竹内大輔GL!)

これを作り、用意して、
いつからこれを実行しようかと構えていたが、
なかなかそれを始めるタイミングを失っている。
新型インフルエンザが弱毒性と分かり、
死者もそれほど高い確率では出ていないと分かって、みんなが少し安心している中で、
お客様に過剰反応のように思われては逆効果なので、
車内清掃時にマスクをするタイミングを逸しつつあるのだ。

沖縄へ跳ぶこの満席の飛行機の中でマスクをしているのは、
ほんのわずかしかいない。
ボーイング767-300全席270席の内、
マスクをしていた人は7人(ほんとに数えた)。
私もしていない。
日本国中において新型インフルエンザへの関心は、いまだに高いが、
なぜか、危機感は急激に薄れているように思える。

新型インフルエンザが、今のように弱毒性のまま終わって、
ただの流行風邪のように過ぎ去れば、それが一番いい。
伊藤さんが作ってくれたPOPも、使わずに済めばそれはそれでいい。
しかし、遺伝子のほんのいくつかの因子が組み変わって
恐ろしい強毒性を持ったインフルエンザに変異する可能性は低くはない。

危機に対する用意は、
過ぎたるは及ばざるがごとし、とはならない。
このPOPは、いつか使う時があるかもしれないので、そのまま取って置こう。

飛行機からの景色の主役は雲であり、