谷 好通コラム

2024年01月22日(月曜日)

01.22.19才. 深夜勤務を一年間連続は、生物的に無理があった。

時給の高いトラックステーション(トラック用軽油の給油が多い大型ガソリンスタンド)の深夜勤務(深夜1時~翌朝8時迄)に就いてからは何もかもが楽しかった。トラックの運転手さんは皆さん気さくで、一見ガサツなようで皆やさしかったのです。お互いの現場の苦労や喜びを肌で感じるようで、お互いに認め合うように優しかったのです。あの頃の体験が私の中に根付いていて、私は未だに現場が大好きで、現場にこそ本物があって、真実もあると今も思っています。逆に、現場に行きもせず、話しもせず、見もせず、知りもしないで、雲の上から見下すようにしらじらしく語る事は大嫌いです。

 

この時の私は深夜の勤務でしたが、私は元々徹夜など平気で、仕事は大変でしたが楽しくて、本当に一生懸命働きました。しかし、これを一年間も続けた頃には、なぜか体調がおかしくなりました。深夜勤務が終わって、朝から眠ろうとしても全く眠れなかったり、夕方から寝た時には深夜近くなっても起きれなかったり、深夜の仕事中に強烈に眠くなったり、眠る時間を自分でコントロール出来なくなってしまったのです。すると、いつも眠かったり、逆にいざ眠ろうとしたら全く眠れなくなっていたりで、これが続くとすごく辛くなりました。人間はやはり夜行動物ではなく厳然たる昼行動物であったことを自らの体で立証したようなもので、昼の仕事にしたもらいたいとお願いしたのです。

 

“昼”勤務になって数か月目、深夜勤務時の私の働きぶりを認めてくれた会社から「今度、小さなガソリンスタンドをやる事になったので、その店を店長でやって見たらどうか。」と言われたのです。当時勤めていたトラックステーションは規模も大きく、店長にと言われたその小さなガソリンスタンドは面積で5分の一、取扱量で百分の一足らずの何もかもすごく小さな店、私は完全に舐めてかかり軽い気持ちで店長を引き受けました。 まだ19才の時です。

 

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2024年01月22日(月曜日)

01.22.最初の応募動機は「時給が一番高かったから」

アイスクリームを運ぶトラック運転手のアルバイトを一か月でクビになった私は、次のアルバイトを探しました。家の近所に「○○石油トラックステーション深夜給油アルバイト募集 時給〇△×〇円」の書いた看板が立っていました。その時給は自分が知っている限り一番高かったので、私は迷うことなくそのバイトに応募したのです。

しかし考えてみれば、その時がガソリンスタンドとの関わりの最初でした。今のKeePer技研㈱はカーコーティングに関わる仕事ですが、その供給先で一番多いのがKeePer PRO SHOP(全国に約6,500か所)という技術認定店で全国のガソリンスタンドが中心です。それは私が起業する前職がガソリンスタンド勤務であったことが深く関係しているのですが、そのガソリンスタンドとの最初の関わりの動機が「時給が一番高かった」からだったのです。

しかし、この会社の関東の営業部長も最初はそうだったと言っていましたし、会社で一番多い人数の部下を持っている東日本のKeePer LABO部長も同じように言っていました。更にこの会社のトップの一人である専務だって最初はこの会社のアルバイトでしたから、最初は「時給が一番高かったから」と言うかもしれません。この会社への応募動機が、この事業に未来を感じ社会的な意義を見出したからなんて高尚なものではなく、最初は「時給が一番高かったから。」とは、情けないようですが案外そうばかりでもありません。

私も含めてみんなに共通して言えることは、皆「同じ給料をもらうなら出来るだけラクをした方がトクだ。」という発想が全く無い者達です。その反対に「どうせ働くならば高い給料を取って全力で働き、認められるような成果を出したい。勝ちたい。」と、思っている者達で、放っといても全力を出す種類の人達だから、彼らを信頼して要職に充てているものです。

人の能力とは、その人が持っている知能的な意味も含めたフィジカルとしての能力より、「ラクをした方がトクだ」の対極の「自分が出せる目いっぱいの成果を出したい。」という価値観の持ち主であるかの方がずっと重要な要素と言えるはずです。だから最初の応募動機が「時給が一番高かった」があながち✖とは言えないと思うのです。

だからと言って、この会社では面接で「時給が一番高かったから。」と言えばそれでOKかどうかかは、ちょっと別ですが・・。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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