谷 好通コラム

2001年08月21日(火曜日)

201話 走ってよかった

またMINEサーキットで練習をした
来週のMINEツーリングレースのための練習
金曜日は、最初に私が走った

 

ここ最近、サーキットで私は消極的になっていて
いつも吉田君に、先に走ってもらったりしていた
前回の耐久レースのときも、スタートドライバーを彼にやってもらった

 

そのせいかどうか
何度かまともに走れないことが続いていた
だから、今回はぜひ積極的に行こうと決めていて
最初に走ることにしたのだ

 

ところが走り始めて5周目
第1ヘアピンでミスをしてしまい、ガードレールに突っ込んでしまった
これで一日目はパー
これで吉田君(へなちょこレーサ-?、以下へな?)は
結局その日は走れないことになってしまった
悪いことをしてしまった

 

いずれにしても前途多難の幕開けであった

 

キーパーレビン号のダメージは
?右フェンダーの前のほうが潰れて、
?ボンネットも若干ゆがんだ
?右前輪サスペンションの「ロアーアーム」が曲がって
?右前輪足回り全体が、少し後ろに移動している
?右後ろフェンダーも凹み
?やはり足回りも傷んでいる
?ホイールが曲がって使い物にならない
以上、これだけのダメージ

 

ディーラーに預ければ1週間はドック入りであろう
それを
MINEサーキットは不思議なところである
H.オサム君と、小林君と、たまたま通りがかった仲間
この3人で
午後からの3時間ほどで
何とか走れるところまで、直してしまった

 

※私がぶつけた直後のキーパーレビン

 

※数時間後、奇跡のように、走れるようになってしまったキーパーレビン
トントンカチカチの最終仕上げは、お得意のビニールテープ・チューンナップ

 

見た目はあまり良くはないが
遠めに見れば分からない程度
走る分には十分である

 

たくましいMINEサーキットの仲間たちのおかげで
その日の最終の一本を、H・オサムがチェックのために走っくれて

 

次の日は、私たちも走れることになった

 

翌日の1本目は、へな?に譲ることにした
私が先に走って、万が一また壊してしまったら
へな?が、何のためにMINEまで来たのか、という事になってしまうから
ところが
へな?絶好調!
初めっから、飛ばす飛ばす
最初から1分48秒台連発
実に安定した走りで、あわよくば47秒も、という勢い
この季節の路面温度で、このタイムはなかなかのもの

 

2本目私が走った
ところが、なんと
1分50秒とか、51秒台
やっとのことで49秒台が出ただけ
へな?に、平均で2秒ぐらいは差をつけられている

 

3本目は再びへな?
路面温度が上昇しているにもかかわらず
やはり絶好調

 

4本目の私は、やっぱり絶・絶不調
リズムがぜんぜんつかめない
あせって、ブレーキをコーナー直前までがんばり過ぎている
だから
結果的に
ブレーキを強く、長く踏みすぎていて
かえってコーナースピードが落ちている
「リラックスしなければ」自分に言い聞かせるが
空回りするばかり

 

悩みに悩んだ
午後からの5.6本目
私にとっての3本目を走るかどうか
かなり疲れているし、無理をしてもろくなことはない
しかも
最終を走ろうとすれば
帰りの飛行機に間に合わなくなる危険がある

 

迷いに迷って
「う~~~~んっ、~~~っ、くっそ~~~っ」って感じで、走ることにした

 

気持ちを残したまま、帰りたくない
無駄かもしれないが
無心で走ろうと、コースに出て行った

 

走り始めて、まず、ヘルメットの中で「ウワァっーーーっあ」とひと吠え
アドレナリンを、脳みそから絞り出して
自分を猛獣にせんと
何度もヘルメットの中で吠える

 

ドライビングの手法としては
ブレーキはむしろ早めのタイミングで踏むが
目一杯ではなく
気持ちユルメに踏むことにした
おのずとコーナー進入スピードが上がってきて
リズムが、少しずつだが戻ってくる

 

コンマ1.2秒ずつではあるが、上がってきて
それで何とか48秒台までこぎつけることができた
私なり、その日なり、に納得
最終走行は終わった

 

「走ってよかった」
それでもタイム的には、へな?に約1秒遅れ
不本意ではあるが
午前中のことを思えば、なんとかいい方に向いただけでも良かった
ほんとに良かった

 

3本目を走るかどうか迷った時に

 

「やればいい結果が出るかもしれないが」
「やっても無駄かもしれない」
そんな時は
とりあえず!「やる!」
と、みんなに言っていることを
もう一度、こんどは自分自身に言い聞かせた

 

結果的には、大したことはなかったかもしれないが
いい方向へ向けたことだけでも、大収穫であった

 

へな?に完敗であったことは
「今日のところは、こんなところで勘弁しておいてやろう」
で、済ましておいて

 

私、へなちょこレーサー?は
「やっぱり、やりもせずにアキラメルことが、一番イカンのだよ」
と、能書きをコキながら
いつものように、上機嫌で帰ってきたのでありました

 

※一日目の夜、みんなで初めて宴会の“ような”ものをした
このメンバーが
明日のレース界を変えるかもしれない“大企画”を話したのだった
(イッパイ飲みながら(^^♪)

 

左から、
快洗隊やりたいやりたいの新婚レーサーH・オサム。
走らせても速いスーパーメカ小林君。
言うまでもなく師匠テツ清水。
名古屋の超デザイナーSさん。
花形プロレーサー松永さん。
へな?。へな?。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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