谷 好通コラム

2009年04月05日(日曜日)

2176.おとぎ話の中の主人公

世の中には不思議な人がいる。
飛行機事故にあって、
その時の事を正確に書いたら
真実が明らかになり、無実であった人がたくさん助かった。
そののち、助かった人達がその人を探し当てて、
御礼をしようとしたら、
本当の事を書いただけだから、お礼などいらぬと突っぱねて、
それよりもっと素敵なおとぎ話のような時間を手に入れた。
(その時間が、私の息子「北斗」と同じであったのは、「縁」であろうか。)

 

何のことだかさっぱり分からない話だが、
物語っていくと、とんでもない長い話になるし、
酔っ払って聞いた話で、正しくは憶えていないのでやっぱり書かないでおく。

 

自らが正しいと思ったことをそのままに実行できる人がいる。
目先の損得などには目もくれずに。
自らの価値観として正しいと思ったことを躊躇なく実行できるのは、まさしく力であるし、
おとぎ話の中の主人公であると思った。

 

あの世に金を持っていけるものでもないし、
ましてや物欲など底なしの泥沼に足を突っ込むのも同然で、
物と金に執着する人は、
同じ価値観で楽をしようとする。
楽をして儲けるということは、
人から得ること、貰うことだけを考えることであり、
結果として人から奪うこととなって、
人は奪われまいとして去り、物欲の人は誰からも愛されず空虚の中に沈んでいくしかない。
際限のない欲の世界に浸かっても、満たされない苦しみと空虚しか残らない。

 

大切なことは損得ではない。
せっかくこの世に生まれたのだから、
どうせなら、おとぎ話の中の主人公のように、
正義感振りかざして、自分に正直に、冒険とロマンを追っかけたほうが正しい。
そのほうが楽しいし面白い。

 

せっかくこの世に生まれたのだから、
目先の損得と、安楽を求めたって、何が楽しいものか。
せっかく生まれて、どうせ死ぬんだから、
何の計算もなしに、自分が正しいと思った仕事をして、
自分の煩悩をいつくしみながらも、悩みながらも
やれるだけの事をやりきった生き方をする方が、絶対に面白い。
そこにきっとロマンとおとぎ話があるに違いない。

 

昨日はおとぎ話の中の主人公みたいな人と出会った。
多分、四合くらいは酒を飲んだのに、二日酔いが全くないのは、
おとぎ話を聞いて、笑って、はしゃいで、泣いて、体の中の澱が吹っ飛んだせいかもしれない。
あるいは、あの新潟の酒が、とんでもなく良い酒であったのか。
不思議なおとぎ話の夜であった。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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