谷 好通コラム

2005年05月05日(木曜日)

1167.長い一日、5月1日

ほんの一時期であるが、
この会社が、小売としての店舗を持っていなかったことがある。
元々、アイ・タック技研は?タニというガソリンスタンドを営業する会社がルーツだ。

 

だから、6年ぐらい前までガソリンスタンドを営業しており、
洗車に特化したスタンド・クリーンベースWithとして、
私たちの活動の原点でもあった。
それが、色々な事情でスタンドを閉めて、
現在のトレーニングセンターとなっているわけだが、
新しいコンセプトを持った洗車屋快洗隊として、刈谷店がオープンするまでに、
店舗を持たない時期が約1年半あった。
1998年と1999年の前半がそれに当たる。

 

先日、過去何年かのアイ・タック技研の実績データを
さかのぼって調べていて驚いた。
アイ・タック技研?の創立から11年間、連続して増収増益で来たつもりであったが、
一年だけ売上実績が前年を下回っている年があったのだ。
それが2000年。
前年対比98.4%である。
前年、実践を持たなかったツケが、翌年に回ってきたという感じか。

 

この事実を改めて知って、
(私はこの事をすっかり忘れていた。)
私たちの会社が実際の店舗を持って、運営し、
そのノウハウを世間に提供し続けていることが、一番大きな強みであり、
アイ・タック技研という会社が
単なるケミカル会社ではないことを、改めて突きつけられたような気がした。

 

クリーンベースを閉めて、トレーニングセンターに変えた理由はいくつかある。
ワンデースクールとか総合洗車スクールが非常に活発になってきていて、
クリーンベースの休日にだけにスクールを開くのでは、
間に合わなくなってきた事。

 

あるいは、
クリーンベースが販売していた燃料のメーカーが、
強力なCIを実施して、店舗中がその元売のカラーに塗られ
店中にあった洗車に関わる一切の看板が撤去されて、
“普通のスタンド”のようになり、
洗車の実績がジリジリと下がってきていた事。
(実績が下がったのはそれだけの訳ではないが)

 

もう一つ、店を閉めた大きな理由があった。
それは、店舗を開いていること自体が、気持ちの上で休まらなかった事。
キーパーを軸とした販売の仕事は、日(土)曜日が休みとなる。
逆に店舗は土曜・日曜日が稼ぎ時である。
特に年末は、
販売は早く仕事が終わってしまうが、店舗は大晦日ギリギリまで大ラッシュ。

 

18歳でスタンドに勤めて以来、ずっと現場でやってきた私としては、
店舗が忙しい時に“休む”ことに体質的に抵抗があった。
店舗が休んでいる時には、私は働いているのだから気にすることはないのだが、
そう簡単に割り切ることが出来ず、
気持ちの上でつらかった。

 

だから、店舗を閉めると決まった時には、正直ホッとしたし、
その年の年末は事務所の仕事納めの後、家族と旅行に行った。
初めてのことであった。

 

しかし結局、1年半後、また店舗を開くことになった。
どうしても新しい構想・快洗隊を実現しなければとの思いが強くなったのだ。
だから、
店舗の無い年末は、たった一回だけで終わってしまったわけだ。

 

あれからもう5年以上経って、6回の年末があった。
店舗もどんどん増えて、今では合わせて7軒の直営快洗隊があって、
また落ち着かない年末を送ることになっている。
年末だけではない。
コールルデンウィークと夏のお盆。
年末ほどではないとしても、店舗で大変忙しい思いをしているスタッフたちを思うと、
やはり相変わらず、落ち着かないのである。

 

しかし、今では何軒も連続して快洗隊を開いて本当に良かったと思っているし、
そこから貰っているエネルギーの大きさもヒシヒシと感じている。

 

 

 

今年のゴールデンウィークは、
4月30日まできっちり休みなしで目いっぱい働いて、
5月1日と2日に7箇所全部の直営の快洗隊を回る事にした。
年末以来行っていない店が何軒もある。イカンイカン。

 

5月1日は、まず午前中に、
刈谷店、安城店、知立店、鳴海店の順番で回る。
世間は休みのせいか、道路は空いており予定よりかなり早く回れてしまった。
こんなに調子いいのだったら、
一店一店で、もっとゆっくりと話をすれば良かったと、少し後悔する。
順調すぎるぐらいである。

 

しかし、
この日の苦難はここから始まった。

 

午後から“新幹線で”神戸に行き、北神戸店に行く予定であったのだが、
前日、左足に出来た“タコ”を、専用の刃物で削ったのだが、
ちょっと削りすぎて、歩くとじくじくと痛かったので、
随伴の大貫君と、
「時間もかなりあるし、車で行っちゃおうか?」ということになって、
とうとう車で神戸に向かってしまった。

 

しかも!
米原から100kmぐらい寄り道すると“福井”に行けるから、
福井のデザイナー事務所のプロデュース・今井さんの所へも行こうと、
早々に、夜7時でアポイントを取ってしまったのだ。

 

神戸に向かったのが午後1時、
名神高速も、中国道も、連休中というのに空いていて快適であった。
しかし大阪を越した頃、反対車線が延々と渋滞になっていることを知る。
情報によると14km以上の自然渋滞らしい。
反対車線とは、すなわち帰り道。

 

北神戸に午後3時過ぎについて、
みんなと色々話して、充実した時間を持って、
午後4時半、福井に向かう。

 

NAVIでルートを探ってみたら、
西宮北→(中国道・名神高速)→米原→(北陸道)→鯖江(福井)
この当たり前のルートは、渋滞があちらこちらに出来始めていて、
渋滞の距離の合計が20km以上になっており、どれぐらい時間がかかるか見当がつかない。
渋滞が無ければ2時間半で鯖江に着けるが、今の状態では無理だ。

 

このルートの他に、
西宮北→(舞鶴道)→小浜→(国道)→敦賀→(北陸道)→鯖江(福井)
というのがあった。

 

所要時間は5時間以上となっているが、
空いている道だろうし、順調に走れる一般道では到着予定時間がすごく早く戻せる。
2時間半で行ける可能性がゼロではない。

 

ここは賭けである。
もちろん後者のルートを選んだ。
雨の中、快調に舞鶴道を上がり、小浜には5時に到着。(平均110km/h)
時計を20分戻した。

 

そこから、国道に下りて敦賀を目指す。
ここから快調に時計を戻すはず、・・であった。
が、この国道、実に信号が多く、観光の車も列を作っていて、
なんと、たかが50kmぐらいのここだけで、2時間近くかかってしまった。
NAVIの時計も50分ぐらいしか戻らない。
ここで、休みの日に無理して出てきてくれる今井さんに、遅れることを詫びる電話を入れる。

 

ここで、名古屋からここまで一人で運転してきた私であったが、
さすがに眠たくなってきて、大貫君に運転を代わる。
・・・・・
大貫君は、静かな喋り口に反して、運転は“かなり”飛ばす方であった。
ここから約1時間。
私は、取っ手に掴ったまま、すっかり目が覚めて緊張した。

 

今井さんの所に着いたのは夜8時過ぎ、
大変申し訳なくも、それから話が盛り上がって、お別れしたのは夜10時を回っていた。

 

それから名古屋まで200kmはある。
帰りはまた私が運転した。
途中で超遅い晩御飯を食べ、12時には名古屋に到着。(平均時速は秘密)

 

この日は、朝一番で出発して、日付が変わる頃にやっと帰り着く、
あ~くたびれた。

 

教訓、その1、
予定したスケジュールは、ちょっと順調だからと言って、
気軽に予定を追加するものではない。

 

教訓、その2
ゴールデンウィークという国民のほとんどが休み、遊び、
大挙して移動する大連休を、決して舐めてはいけない。

 

教訓、その3
スピートは控えめに。(捕まらなくって良かった。(^・^))

 

 

[刈谷店]
朝一番の刈谷店は、まだ意外と空いていた。
刈谷店長兼統括の中根大Mgは、髪も短くなって見た目が普通になっていた。
それに、統括の重い役職をこなすようになってきたからか、
謙虚さが出てきて、これからがいっそう楽しみになってきた。

 

 

刈谷店のアルバイトの子達は、何か風格すら出てきたような気がする。

 

 

[安城店]
若干19歳の土井Mgは、どこまで可能性を持っているのだろう。
何か、最近すさまじいまでのものを感じさせる。

 

 

接客も笑顔がとっても素敵で、お客様が定着する訳が分る気がする。

 

 

[知立店]
この店も、また大きく成長し始めている。
山口から来た村藤Mgは、いよいよ本領を発揮しはじめている。

 

 

知立店は、先日、他の店舗と同じような赤と黒の快洗隊カラーのパラペットを着けた。

 

 

[鳴海店]
刈谷店のチーフから鳴海店のMgになった藤川Mg。
見た目よりずっと気の強い、逞しい男なのです。

 

 

名古屋市内の比較的高級な住宅街に位置する鳴海店は、
開店わずか5ヶ月目、平月で300万円の洗車売上げに王手を掛けてきた。
刈谷店を追い抜く店が近々出るとなれば、ここの店かもしれない。
それほど可能性の大きな店舗である。

 

神戸店、相模原店、松戸店の話と写真は、明日、別に書きたいと思っています。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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